Re: E90Bチーム用SS ( No.1 ) |
- 日時: 2007/06/09 22:11
- 名前: 扇りんく@世界忍者国
- 【偵察】SS(Bチーム)
空洞の中はやや薄暗い。 さすがは古代遺跡と目される場所である。 普通ならば真っ暗すぎて何も見えずにひき返してしまうだろう。 しかし、アメショーはそんな暗闇をものともせず、変形したまま道なき道とも呼べそうなその場所を慎重に歩いていた。 腐っても猫、といってしまっては言葉が悪いが、夜目は利くのである。
「左舷異常なし」 「右舷異常なし」 「正面異常なし」 「後方は?」 「後方も異常なし」
几帳面がすぎるほどに神経質になりながら、進んでいく。 彼らは絶対失敗できないのだ。 偵察が失敗して、マジックアイテムが得られないだけならともかく、まかり間違って命を落とすことになれば、心配しながらも送り出してくれた陛下や国のみんなに申し訳が立たない。 慎重になるのも当然である。
「うん、とりあえず周囲に以上はないみたいだね」 「む。ですね」 「はぁ……」
扇りんくと弓尾透とブギーの三人は胸をなでおろす。 まあ、いくら慎重にやらなければいけないとはいえ、ずっと気を張り詰めっぱなしでいるのは思わぬミスを引き起こすこともある。 安全が確認されたときは、一休みするのもひとつの手だった。
「この先に何があるのか、ちょっとわくわくするね」 「そうですね〜。おや、ブギーさん。大丈夫ですか?」
透が心配そうにブギーを見る。 ブギーは心なしか緊張しているように見えた。
「いや、まあ、平気っす。緊張とかいうわけじゃないんで」 「適度に気を抜きながら行こう。まだ先は長そうだから」 「うん、そうそう。ブギーさんに何かあったら、私たちが月代さんに怒られちゃうもの」
透とりんくが顔を見合わせて「ねー」と笑いあう。 ブギー、戸惑い。 いや、別にうちの姉貴は関係ないんじゃとも言い出せず、成り行きを見守る。 しかし、その時視界の端で、センサーに反応が現れた。
「! 左方前方に反応!」 「え! データ照会!」 「ラジャ。データ照合中……」
ブギーの声にすぐさま作業を開始する二人。 それを見たブギーは、やっぱこの人たちもプロなんだと思い、彼もまた自らの作業に取り掛かったのだった。
(849字)
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Re: E90Bチーム用SS ( No.2 ) |
- 日時: 2007/06/10 00:16
- 名前: 扇りんく@世界忍者国
- 【白兵(もしくは近距離戦)】SS(Bチーム)
周囲を敵に囲まれても、三人は慌てなかった。
「二人とも、準備はいい!?」 「当然です!」 「もちろん」
白兵戦といえば、アメショーの真骨頂である。 ましてや、敵は大勢いる。 腕どころか尻尾を振っても当たるに違いない。
「よーし、いっけぇ!」
そして、アメショーの独り舞台が始まった。 襲い来る攻撃をかいくぐり、自らの被弾を最小限に抑えつつ、確実に相手をしとめていく。
「次、10時!」 「さらに2時の方向!」 「了解!!」
あせらず、確実に数を減らすことが肝要だ。 ここであせっては、自滅しかねない。 ただでさえ、I=Dにとってはちょっと狭いかと思われる空間だ。 この遺跡で生き埋めになってはそれこそ洒落にならないのである。
「周囲にダメージ与えすぎないように気をつけてください、りんくさん!」 「はい、了解です!」 「って、今度は斜め右後方!! 同時に3体から!?」
ブギーの叫び声で反射的に操縦桿を動かした。 背後から迫っていた3体は、目標に触れることなく地面に着地する。 そのまま、アメショーの繰り出した蹴りに吹っ飛ばされた。 動かなくなる。
「やった!」 「やりました〜!」 「よし、もっとやっちゃうよ!」
多対一とはいえ、制限された空間内では同時攻撃にも限界がある。 それに気づいた三人は、ここであえて壁を背にした。 これで、少なくとも後方からの奇襲攻撃だけは避けられる。
「アメショーの白兵攻撃能力、なめたら『めー』ですよ!」 「いや、『めー』って……」 「む。そのとおりです」
あとは正面からかかってくる敵を、正面からなぎ倒すだけ。 なんと簡単なことだろう! 少なくとも、りんくと透はそう思っていたし、ブギーも腹はくくっていた。
「絶対に蹴散らして、マジックアイテムゲットするんだから!」 「もちろん!」 「とうぜん!!」
アメショーの蹴りが、また敵を一体蹴散らした。
(751字)
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Re: E90Bチーム用SS ( No.3 ) |
- 日時: 2007/06/10 10:45
- 名前: 扇りんく@世界忍者国
- 春日彼方さんより攻撃SSの提供です。
暗い洞窟の中を、ゆっくりと慎重に進んでいく。 と、突然ブギーがなおも進もうとする二人を制した。
「ブギーくん、どうかしたの?」
扇りんくが、首をかしげながら問う。 しかしブギーはその問いにも答えず、目の前にあるセンサーとにらめっこしている。 ただならぬ雰囲気に、弓尾透は居心地悪げに身体をもぞもぞと動かす。
「ね。ブギーく…」 「しっ。りんくさん、透さん、少し静かにしてください」
張り詰めた声色に、二人の緊張感もいやがおうにも高まっていく。 ブギーの指示に従って、口にチャックをし、息を殺す。 数瞬の沈黙の後、唐突にブギーが慌てた様子で声をあげる。 あまりにも突然だったので、二人はその声に驚いて思わず悲鳴を上げそうになった。 が、扇りんくはほっぺをつねって、弓尾透は口に手を当てて、それぞれそれをやりすごした。 目はまん丸に見開かれたままだったが。
「敵影複数発見。距離200m。10時の方向。近づいてきます!」
アメショーの中に緊張が走る。
「今なら、横道に入ればやり過ごせるかもしれませんが」
ブギーはどうしますか、と聞こうとして、止めた。 そして代わりに大きなため息をついた。 彼の視線の先では、やる気満々な二人が、着々と戦闘準備を開始している。
「透ちゃん、ブギーくん、いっくよ〜!今こそ、こっそりこっそりやってきた練習の成果を発揮するときだよ!」 「うん!今こそ、スーパーぶりりあんと肉球アタックの出番だね!」 「(そんな技、練習したことあったか?)」
こっそりと突っ込みを入れながら、ブギーも戦闘準備を開始する。。 ああなった二人を止められる人物は、案外たくさん居るかもしれないが、少なくともここには居ない。
戦闘準備が終わる頃には、すでに前方に何体もの黒い影が現れていた。 ぎゅっと操縦桿を握りなおす。 もろい洞窟を気遣いながら、自ら敵に近づいていく。 相手が何か仕掛けてくる前にと、できうる限りの速度で。
そして先手必勝とばかりに、全力で先頭に居た敵の顔面に、その拳を叩き込んだ。
(821字)
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Not SS 〜ブギーの冒険 序章 『いつもの姉弟漫才』 ( No.4 ) |
- 日時: 2007/06/11 14:34
- 名前: 月代由利@世界忍者国
- 例によって例の如く、ここは月代とブギー(と猫士のコタロウくん)が住んでいる寮の一室。
ばたばたと、月代(とコタロウ)は広島行きの準備で忙しなく、 ブギーは何してたかというと、『ビ○ーズブー○キャンプ』でビ○ーと対面してくたばっていた。
「・・・シェ○ーの身体能力ありえねー(ばったり」 「ブギー、くたばってるとこ悪いけど、広島行かないなら冒険よろしくねっ☆」 「(顔上げて)んあ?冒険?なんだそれ」 「えっとね、お隣の羅幻さんとこの地下湖がある地下洞窟にね、マジックアイテムがあるんだって。だからよろしく☆」 「んー・・・、まあ俺広島行ってもあれだからいいけどよ。つか説明少ねぇ」 「何時もの事じゃないか(輝く笑顔」 「殴るぞ」 「じゃあニコニコローン(という名の家族間の融資システム)全額返済しろ」 「申し訳ありませんでしたお姉さま(正座で敗北」 「んーとね、編成はアメショ1機ずつで2チームに分かれるって。 で、地下洞窟探検ね☆」 「ふーん・・・」 「人数少数だし、私広島で手伝えないから頑張れよう(><)/ バシバシ」 「姉貴、普通に痛い。」 「詳しいことはりんくしゃんに聞くといいかも♪花見の時会ったからわかるっしょ?」 「・・・・・・た、多分?(首傾げ」 「まあ何かあったら通信でもするといいさ〜♪」 「んー。 (多分しねえ」
という感じでブギーの冒険行きが決定した。
その後、パーティメンバーとの顔合わせで藩王からの指示が 『適当にやって!!』 だけだったのを見て 「俺、本当にこの国抜けようかな…」 と思ったとかなんとか。
(700字ちょっと)
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