【SS なぜか冒険の前】 ( No.1 ) |
- 日時: 2007/06/10 22:34
- 名前: 久堂尋軌@世界忍者国
- いよいよ広島への増援が決まって国中がバタバタと慌しく輸送の準備をしていると、テストパイロットの松永は同僚の久堂騎士に突然呼び止められた。
「あ、松永さん。今日のおやつはあの部屋に置いてありますので、今から食べてきてください。きっといい事がありますから」
「は、はい?」
思わず語尾を上げながらも、松永が指差された部屋の扉を開けると机の上にはおやつのシフォンケーキと厚めの封筒。 そして普段、月代騎士が使っている音声レコーダーが置いてあった。 すると何かの仕掛けか自動的に再生ボタンが押されて音声が流れ始める。
「おはよう、松永君。さて、そこにある資料を読んでくれたまえ。君も知っての通り、最近の大戦においてマジックアイテムは重要な存在を示すことになっている。」
「今回の調査によって、羅幻藩国の地下洞窟には多数のマジックアイテムが存在することが判明した。そこで君の任務だが、羅幻藩国の地下洞窟へともぐりこみ。見事マジックアイテムとゲットしてきて欲しい。」
「例によって、君もしくは君のメンバーが捕らえられ、あるいは殺されても当藩では一切責任を持たないからそのつもりで…なお、このレコーダーは自動的に消滅する。成功を祈る。」
松永が唖然としながらその音声を聞き終わると、再生機からは煙が上がっていた。
「陛下…何やっているのですか…」
再生の声に呆れたように呟くと、改めて封筒の中に入っていた書類を読み始めた。
そこには今回のメンバーと作戦書が書いてある。 その作戦内容は例によって大きな文字で 『適当にやって!!』 だったことは言うまでもない…
fin
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