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【SS】お歳暮〜須田さんの場合〜
日時: 2007/12/22 21:58
名前: 久堂尋軌 

クリスマスプレゼント代わりのお歳暮SSです
メンテ

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お歳暮〜須田さんの場合〜 ( No.1 )
日時: 2007/12/22 22:01
名前: 久堂尋軌 

王宮の脇にあるお歳暮配達の現場は騒然となっていた…

「そこ、エリア違ってるよ。あっちのエリアだから!」
「割れ物注意のシールは見落とさないでくださいね」

山と積まれたお歳暮の箱を猫士たちが運んでいる。
久堂と怪獣は必死になってそのお歳暮が効率的に配達できるようにと振り分けていた。

「よし、とりあえず山側のエリア分はOK!さっさと配達してきて〜!」
「海側もできました。出発してくださーい」

猫士が荷台にお歳暮を満載しながら出発していくのを見送ると、二人はヘトヘトになって椅子に座った。

「はぁ…とりあえず今日の分は出発できましたけど、しばらくこんな調子がつづくんですか?」
怪獣の疲れきった声に、久堂はゆっくりと確実に頷いて見せた。

「…これが毎日か…って、あそこの山は明日分なんですか?」
「いや、あの山はエミリオくんの所のお歳暮。結婚祝いの品も込みだからあんなになってる」
「「……行くところには行くものなんだね〜」」
二人の視線が部屋の三分の一を占めている箱の山を見ると、ため息をついて声を同じにしてぼやいてしまう。

「あ、そういえば須田さんのお歳暮が着いてたな。あれは今日の分に乗せられなかったから私が直接持っていく事にするよ。」
「スイマセン、久堂さん。よろしくお願いします」

そう言いながら久堂が立ち上がって、エミリオの山の反対にある小さな山へと近づいていってお歳暮の箱のラベルを確認していく。

「えっと…これは陛下からの【大吟醸 美少年】でしょ。これは私からの調味料一箱。後は…つまみに食べ物に…って、食い物関係ばかりというのも須田さんらしいな」

くすっと笑いながら大魔法使いの格好をして【コメット】の荷台にお歳暮を入れていくと、発進寸前でゴーグルをかけて怪獣に向かって親指を突き出す。

「それじゃ、ちょっとお歳暮を届けに行ってきます。コメット1・久堂尋軌行っきまーす!」

叫ぶようにして空飛ぶ箒は浮き上がると、蒼天へと消えていった。忘れられる寸前までいた滞在ACEの元へ…。


メンテ

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