【公共工事】星見司
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- 日時: 2007/04/16 21:24
- 名前: 川流鐘音@世界忍者国
- 「星見司」
”星を見るには、まず、夜が暗くなくては。世界は良く出来ている。夜が暗いから心が暗く曇り、夜が暗いから、輝く星が現れる。”
…トーゴが八神少年に語った言葉
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−星を見る事を司る。
それが、「星見司」に与えられた命題である。 彼らは彼らのみが知るという「星辰の塔」へと登り、世界を紐解く事を許された人々である。
天領に出仕する「吏族」「法官」「護民官」達と違い、彼らはのんびりとしており、本ばかりを読んでいるために端から見ると仕事などはしていない様に見える。 確かに星の運行などで、天候を予測したりしているが、おおむね暇そうにはしている。 実際、星を見ると称して昼寝を決め込み、天文台に夜の間詰めて、望遠鏡を覗いているだけの彼らは、一見すると暇人そのものである。
しかし、彼らの見る星は、彼らにしか知りえない星であった。 そもそも「星」の定義が通常の人々と彼らでは大きな隔たりがあった。
彼ら「星見司」にとっての星とは、「希望」を指し示す。 彼らはこの世界が悲しみの運命に飲み込まれた時に、星を見る。 そこに、この運命を切り裂く方法を探して。
星はいたるところにある。 人の瞳の中に、木々のざわめきの中に、機械に宿った心の中にもあった。 常にあらゆる場所に星は潜んでおり、彼らはそれを見出し、集め、運命に対する切り札とする。
悲しみを裂く銀の剣や優しさを宿した巨人を持たぬ彼らは、叡智を持って理(ことわり)を看破する。
彼らの武器は叡智であり、世界が持つ小さな灯火を一つ一つ見つける。 丁寧にそれらを集め、結びつけ、闇を照らし出すひとつの光とする。 人々が夜の暗さに心が挫けそうになった時に、彼らは闇を照らし出す光を差し出し、太陽も月の輝きも無くなった世界に星の輝きを与える。
だからこそ、「星見司」が暇を持て余しているときは幸いである。 彼らが動く時。 それは世界が夜の暗さに覆われ、星の輝きを必要とする時なのだから。
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