取得時期:アイドレス2 T11(200807)
配置:第4層 4-A
L:大観光地 = {
t:名称 = 大観光地(施設)
t:要点 = 大観光地,たくさんの人出
t:周辺環境 = おみやげ物屋,ガイド
t:評価 = なし
t:特殊 = {
*大観光地の施設カテゴリ = ,,国家施設。
*大観光地の位置づけ = ,,生産施設。
*大観光地の面積 = ,,4000m2。
*大観光地の資金収入 = ,,(生産フェイズごとに)資金+20億
}
t:→次のアイドレス = ちょっとHな水着大会(イベント),観光客若宮康光(ACE),観光客善行忠孝(ACE),水着ふみこ(ACE),リゾートホテル(施設),海の家(施設)
}
詳細データ:IDWIKI:大観光地
派生元:アイドレス/観光地
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北国人狼温泉の看板 イラスト:くぅ ※正解は1.5kmです!※ |
<<設定>>
「大規模開発をやろう」
藩王が唐突に言い出した。
合併準備やらでてんやわんやしている最中である。理由はいくつかあるらしかったが、フェイズがどうのと言って周りはけむに巻かれた。
「どっちにしろ、国力増強は必要だろう」
そのひとことで、設備の造成が敢行された。大観光地もそのひとつであった。
「人狼が商業港を持ってくるからな、輸出入に加えて観光客も増やそう」
湾岸地区を開拓、大規模な観光設備をいくつも建てる。まさしく【大観光地】だ。
「海辺にでかい観覧車だ。これで、団長のデートコースもできるな。映画館も建てようか…当然アトラクションに忍者屋敷、と…」
鼻歌を歌いながら組織/開発局の面々と打ち合わせる。
「ひとこと余計です!」
団長こと桂林怜夜が、真っ赤になりながら藩王をこづいた。
「デートコースがないと言ってたじゃん」
「あ、あれはどこでもかしこにでもロイ像があるからで…」
ぽむ、と手を打つ藩王。
「ロイ像は大事な避難経路だから、大観光地にも配置しとかないとな」
さらさらと要所要所にロイ像ポイントを書き加える。
「いーりーまーせーんー!!!!」
ペンを奪おうとする団長と藩王の追いかけっこが始まった。それを見つつ、組織/開発局の面々は、またかとため息をついた。
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イラスト:可銀 |
要点:大観光地,たくさんの人出 周辺環境:おみやげ物屋 |
/ * /
数ヵ月後、立派に出来上がった【大観光地】の開催イベントには、ごった返すほどの観光客が訪れた。
その【たくさんの人出】に、組織/開発局の面々は感涙の涙を流した。一時はどうなることかと…。
大通りにはとりどりの出店が並び、世界忍者国の特産物である、世界忍者饅頭、ベマーラジュース、とうもろこしなどをお土産として売っている(【おみやげ物屋】)。
かなりの売上げが見込めそうであった。
訪れた観光客は手に手に【ガイド】を持ち、【大観光地】を巡る。そこには当然のように、ロイ像スタンプラリー・大観光地版が記載されていた…。
(文章:結城由羅)

さらなる開発秘話
共和国ムラマサ騒動終結後、世界忍者国では大統領や公職の人達に向けて慰労の政策を発表した。
それに伴って、大観光地のコンセプトの見直しも行われた。『遊ぶのも大事だけど、心身の療養も大事だよね!』である。
それを実行するために、温泉街の拡大と食糧生産で作られているお茶を楽しめる茶道の流行を画策していた。心身の療養もコンセプトに盛り込んだ結果である。
もちろん、観光の為とはいえ乱開発を行わないように、厳しい基準で森国ならびに北国として自然と共存できるものを作ることが前提で…
これは、それを求めた開発者たちの物語である………たぶん。
その1:(もと)人狼領地エリア(北国地区):温泉開拓
これは夏の日差しが激しく、さすがの森国においても風通しの悪いところではかなりの体力の消耗が強いられる、そんなある日の出来事を記したものであった。
「あつーい、団長〜この暑さ何とかならないかな〜。」
藩王の結城由羅は、隣で仕事をしてる桂林怜夜に対して持っていた扇子を扇ぎながら愚痴を溢していた。
世界忍者国ではエアコンという文明の利器は存在せず、扇風機すらもあるかと聞かれれば「どうなんだろ?」と逆に聞かれるくらいの独特の藩国である。
「何言ってるんですか。はんおーさまなんですから、もう少しシャキっと仕事してください。シャキっと」
「え〜、だって暑いんだもーん。」
あまりの暑さにやる気が完全に折れたのか、由羅は藩王の椅子から立ち上がると傍に茶会用に存在している4畳半の畳にごろ寝して
「あついー。そういえば、こういうときの摂政の二人はどうしてるんだっけ?」
困ったときの摂政頼みである。藩王アイドレスを所持していればモデル間違いない位の藩王の由羅であった。
「濃紺さんは神崎さんと一緒に忍者用のI=Dの研究。尋軌さんは大神さんと一緒に人狼領地に行きましたよ。」
由羅に渡すべき書類を机の上に置きながら、怜夜の補佐をしていたエドが答えた。
「そ れ だ ! ひろきしゃんと狼の様子を見に行くついでに、向こうで仕事するんで。支度して支度!」
人狼領地。それは世界忍者国の一部であり、かつて帝國の藩国であった”北国”エリアを指す。夏の灼熱とは反対の雪国であった。
/*/

「いやー、久しぶりにこっち来たけど雪降ってるとは思わなかったー。」
仕事をするにあたって人狼領地の責任者である大神の執務室を勝手に占拠すると、仕事を怜夜・エドの二人に(勝手に)任せて由羅は人狼領地を巡察という名目の散歩をしていた。
「こういうときに飲む日本酒は最高なんだよねー。そうだ、仕事終わったら…くろじゃーさまを誘って…(ドスン!)…って何?」
辺りを見渡しつつも、想像を膨らませていると顔が自然と赤くなる。藩王なれど乙女であった。
そんな幸せな想像に浸っていたのも束の間、大きなドスンという音によって現実へと引き戻される。
「ドスンって、やけに大きい音してたけど何かヤバい事でもあったかな?」
妄想に浸っていた顔は、藩王という責任を持った顔へと瞬時に戻って雪の中を忍者装束で走り始める。すると、音の発生源であるであろう大きなプレハブの前へとたどり着き。
「ここかぁ・・・って、なんだろ、これ・・・??」
不審に思ってプレハブの中に入ろうとした瞬間、由羅のことを引き止める声が横から聞こえてきた。
「わーい、おねーちゃーん!」
「あれ、藩王さまじゃないですか。どうしたんです?仕事はどうしたんですか?」
「へ?」
由羅は、自分を呼び止めた二人の人物の正体がわかるまで数秒かかった。
なぜならば、その二人の服装は『黄色い作業用ヘルメット、ニッカポッカ、安全靴(なぜか口の回りに髭のメイク付)』と一見、どう見てもドカタの人であった。
しかし、二人は副王の大神重信と摂政の久堂尋軌の国を支えている人物であった。こんな格好をしていたとしても…
「ぷ…、二人して何その格好…いや、似合うんだけどさ・・・ぷぷ」
藩王として、仮にも部下二人に対して笑うのは失礼に当たるが、さすがに笑いを堪えるので精一杯のようだ。
「……いや、まぁいいんですけどね。何を思ったかは大体の予想はできますが…、とりあえず何でココにいるのか説明いただけます?」
「おねーちゃーん、雪国温泉できあがるよー。もうちょっとでー」
「あ…、あれかー」
二人から話しかけられて、由羅は記憶の端にあった書類のことを思い出した。
=雪国温泉計画=
森国にある世界忍者温泉は、大衆向けの温泉街となって広く伝わっている。 さらに、それを発展させるための売りのひとつとして、北国にも温泉を引き自然の美しさと観光を楽しめる雪国温泉として、大観光地の宣伝ポイントを広めようとするものであった。 なお、森国の温泉宿も自然破壊が行われない程度に拡張をして、雇用とサービスの向上をもくろんでいる。 |
工兵用のI=Dを持ち出し、雪をかき集めたりして温泉を楽しめる場所をつくる。それが二人の役割であった。
ちなみに、二人そろって今回はただの人アイドレスを着用している為に、臨時雇用として建設業者を雇って作業を行っている。
「状況的には、環境破壊なしでよい温泉宿ができそうです。一応、離れとして要人用の個人温泉も用意しました。」
「ひろきん、真面目すぎー。おねーちゃーん、温泉宿の拠点防衛用に対戦車ライフルつけようーよー」
「まて駄犬、そこまでは…(ゲシゲシ)あ、でも緊急避難誘導用のロイ像は作っておいてねん♪」
まるでトリオのコントのようなことを話しつつも、プレハブの中では作業は進んでいる。
温泉宿が出来上がったら多くの人が人狼領地に足を運ぶであろう。なにせ、共和国において北国を楽しめるのは唯一世界忍者国だけなのだから。
(作:久堂尋軌)
『人狼温泉完成落成式のおしらせ』
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北国人狼温泉での様子 イラスト:くぅ ※当温泉では遊泳禁止です!!※ |
藩国の要人にむけて、大量の招待状がばら撒かれて一週間後。新しく建てられた人狼温泉の宿でレセプションパーティーが行われることになった。
「さて、パーティーねぇ…。でも、普通の落成パーティーしても個性でないよねぇ…」
「陛下…。そんなこと言って伏線を張るのはやめてください」
そんな話をしながら藩王と騎士団長がそれなりのおめかしをして温泉宿へとやってくると、会場へと通されて妙な違和感を覚えた。
それはそうだろう。会場には机と椅子がグループ?ごとに並べられているだけで、あとは壁際に白い布に包まれた妙なものが二つあるだけなのだ。
普通のパーティーで用意されているであろう、食事や飲み物等は侘びしい感じで隅の方においてあるだけ。どうみてもパーティーとは言わない。
「ねぅ…?妙な感じねぅね…、どう思う?」
「そうですねぇ…でも、あれ?この配置って…え?」
騎士団長である桂林怜夜が呟いた直後に、会場は暗転してなぜかドラムロールが流れ始めた。
『レディ〜ス&ジェントルマン!おとっつぁんおっかさん!お待たせいたしました、人狼温泉の落成式を始めたいと思います!』
一瞬、気をぬけるような司会をおこなうのは今回の企画・司会を引き受けたくぅ。そばには緊張しながらも進行表を眺めている松永と松葉の姿が見えた。
『人狼温泉開催にちなみ、この大広間を使ったパーティを行いたいとおもいます!是非、おたのしみください!!』
くぅの言葉と共に、部屋の脇で包まれていた白い布が一気に取り払われて姿を現す。
「「「おぉぉぉ!」」」
観客のどよめきと共に現れたもの…、それはメタルラック。その中にはぎっしりと書籍が詰まっていた。
『では、記念すべき人狼温泉落成記念コンベンション【風雅1】を行いたいと思います!!』
「「「な、なんだってーーーー!!@@;」」」
さすがに予想外と言わざるおえなかった、ココに来て温泉の落成式にコンベンションをやろうというのだから…。
しかし、実は世界忍者国はTRPGプレイヤーは3分の2以上を占めている国家であることはあまり知られていない。(というよりは、Aの魔方陣プレイヤーが多いのは当たり前ではあるのだが。)
白い布に包まれていたメタルラック。そこには各TRPGのルールブックとボードゲームが納められている。まさしく、コンベンション用に用意されたと言っても過言ではないだろう。
「まさか、ここでコンベンションをすることになろうとは…まぁ、楽しければいいけど…団長は何やるねう?」
「そうですねぇ…まさか横浜の続きをここでやる事になるとは思いませんでしたけど、何しましょうねぇ…。」
なんやかんやで、何人かがGMやSDに名乗りをあげるとゲームごとに人が散らばってテーブルに座り勧誘を始めていく。
「はーい、こちらではAの魔方陣日常編をやりたいと思いまーす!初心者な方は是非ここで!」
「こっちはソード●ールドをやりますよ!ファンタジーしたい人は来てねー!」
「このコーナーではボードゲームをやりますよーーーー!」
普通のパーティーを予想していたメンバーはめんくらいながらも、TRPG卓席につけばプレイヤーとしてPC作成の為のトークをGMやSDと打ち合わせ始めていく…
「しかし…結構需要あるものなんですねぇ…まさか、こんなに受けがいいとは…」
予想外の展開に、久堂はコンベンションを眺めながら呟いていた。
「へっへー、すごいでしょ。実はこの夏から、てーべーでTRPGの番組を作って広めてたんですよー。リプレイ集とかも出版したりして」
今回のコンベンションの仕掛け人であるくぅが久堂の隣に立つと、自信満々に一緒に様子を眺めていた。
くぅが言っていた様に、夏あたりからてーべーではTRPGを広める為の番組が放送されていた。アイドルを使ったり子供にも理解できるTRPGの説明などを放送していたのである。
「これは当たるかもしれないなー。今後はこういうのは定期的にする予定?」
「そうですねー。月一開催にして、年一回大きなコンベンションをするってのが理想かなー。ちなみに、こういうのもかんがえてるんですよー」
そういって、くぅは久堂の目の前にあるキーホルダーを見せてみた。
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妖怪いちたりない イラスト:くぅ ※今期一押しキャラクター※ |
「ん?随分かわいいキャラクターじゃないですか…なんですか、コレ…??」
「これはー『妖怪いちたりない』です〜。今回の為にキャラクター化をしてみました!
これをイメージキャラクターとしてマルチメディアに展開もさせていきたいと思います!」
「へぇ〜なかなか可愛いじゃないですか。これは上手くいくかもしれませんね…。
さて、くぅさんも何処かの卓に参加してみては?」
キーホルダーを眺めつつ、今後の展開を考えながら空いていたテーブルを見つけるとくぅに提案してみて。
「もちろんですよー、わたしがやりたいな〜って思ってたのは
…もちろんパラ●イアをやりたいと思ってます!(キリッ」
「…買uッ、また凄いのやりますね…わかりました。お付き合いしましょうかGM…いや、UV様ってね」
「イエェ〜〜イ、参加する〜〜!」
「「い、いつの間に!」」
いつの間にか現れてた大神も参加表明をはじめると、全卓に人が席につき
ワイワイガヤガヤとコンベンションを始めていくのであった。
なお、このイベントはくぅの構想どおり国のあちこちで場所を展開しながら月一開催を行っていくことになる。
〜人狼領地のある茶室にて〜
「よいしょっと…こんにちは…。ご招待ありがとうございます」
小さな茶室に徒理流が腰をかがめて入室していくと、先に其処には茶室の主である人物が待ち受けていた。
彼の名前は梵羽久秀。昔は人狼領地の軍人で特殊部隊を率いていたが、今はDC建設の課長待遇として現場を仕切っている発破の達人。人は彼の事を『ボンバマン』と呼んでいた。
「よくいらっしゃいました。徒理流さん、いいお茶の葉が手に入りましたのでね。ご招待させてもらいましたよ」
中年の渋みもありながら、細かい戦場での傷を名誉といって消さないで残しておく顔は彼に更なる凄みを持たせていた。
「そうでしたか、茶会のご招待を受けたからには失礼なことはできませんし…なにより私もいい話題を持ってこようとおもっていたところです。」
茶会らしく、和服姿で二人が小さな茶室で相対しながら梵羽がお茶を淹れ始めると私語は無くなり静寂と茶器によって起る音だけが茶室に響いていった。そして、一服をすませると…
「結構なお手前で…ごちそうさまでございました。さすがにいいお茶の葉と仰っていただけあって、美味しいものですね」
「いえいえ、こちらこそ。このお茶を量産させて茶葉の価値を引き上げたいと思っているのですよ。私は発破が仕事ですが、最近はお茶にも凝っておりましてな…」
二人が小さな笑みをこぼしながら、小さな和菓子が梵羽の手によって運ばれると話が本題に入り始めた。
「ちょうどいいタイミングなのですが、摂政が世界忍者国のお土産品として茶器を作ろうといい始めましてね。それの生産が可能かどうか相談に来たんですよ。見本品はこんな感じで…」
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お土産品の茶器 イラスト:くぅ |
「なるほど…摂政もお目が高いというか。お茶をブランド化して茶道を広めることができれば茶器をお土産物として売る事も可能でしょうね。
しかし、大量生産まではどうなるかわかりませんが…まぁ、御椀でしたら今でも可能でしょうね」
「ふむ、茶道の普及が茶器の需要を高めるわけですものね。専門的なものは今は大量生産がむずかしいと…わかりました。伝えておきます」
「まぁ、本格的な生産を決定してしまえば余裕で作れると思いますよ。要は如何に茶道を普及させることに尽きるかと…」
そんな相談を行っていきながらも、一週間後にはお土産物屋に茶道に使われる茶器がおかれ始めていた。
まずは試しということで、柄的にも一般的なものが置かれている。これを使ってもらって、『侘び寂び』の心を学んでもらおうというものである。
もちろん、これに満足できない層は更に良い物を求めて、お茶の専門店へと求めていくのであった。
(作:久堂尋軌)
その2:世界忍者国エリア(森国):芸能関係強化
世界温泉湯けむり殺人事件
鄙びた雪の温泉宿。
妖艶な女将と、美人姉妹の待つ小さな宿で起きた連続殺人事件。
「カット!いい表情だったよ、雪だるマン・・・・いや、神崎君、尋軌さん」
??「温泉に浸かる着ぐるみって、どんな罰ゲームですか・・・・」
突然の悲鳴。
「ひ、ひろ・・・き・・・さん・・・・だったのか?」
消失した死体。
神崎「俺じゃない!俺は犯人じゃない!!」
???「でも、君しか彼に近づけなかった」
言葉の通じない、不気味な従業員、狼。
カヲリ「実は・・・・・私たち、本当の親子じゃないんです・・・・」
宿に隠された血まみれの人狼伝説。
怜夜「私、分かった・・・・・・かも・・・・」
第2の殺人。
果たして、犯人に隠された悲しい過去とは・・・・。
〜世界温泉湯けむり殺人事件〜
尋軌「温泉のPRが必要だと思うのですが」
積み上げられたのは8mmフィルム。妖しいというよりはあらすじが殆どタイトルになっているドラマの名前がラベルに記載されている。
尋軌「観光名所を使ってこういうドラマを週末に放送するのが古来からの日本の伝統!
なので、我が国でも人狼温泉の宣伝の為に、面白いドラマを作ってみては如何でしょうか?
サタデー世界忍者スペシャルサスペンス劇場略して世スペ」
可銀「折角だから、アイドルを起用するんですか?」
尋軌「いえ、こういうのは、わざとらしいくらい現実感がない方が面白いですからね。
敢えて素人が出演してチープさで勝負してみるべきです。そう、我々で」
ぼそっと、アイドルの黒歴史になったら可哀相だし、と付け加える。
尋軌「そういうわけで、僭越ながら私が第一の犠牲者を演じようと思います」
怜夜「じゃ、私が次の犠牲者でー」
由羅「どうして犠牲者ばっかり選ぶねう・・・・」
尋軌「通はこういう美味しい役を選ぶのですよ」
かくして、後に人気シリーズとなって、お茶の間の定番となる、世スペ第一作が作られたのだった。
宿の女将:結城由羅 宿の娘:カヲリさん 宿の妹娘:エドさん 従業員:狼さん 唯一の逗留客(文豪):みはえるさん 地元の青年団(雪だるマン1号):神崎さん 地元の青年団(最初の犠牲者):尋軌さん 終盤、事件の真相に近付きすぎて、意味深なセリフを遺して翌朝発見される人:桂林怜夜 宿の主(故人):未定 肝心の主人公女(探偵役)と主人公男(宿の姉娘に惚れて、事件を解決しようとするお人よし)が未定。 女主人公の推理が弱くて手詰まりになった時に現れて、こつこつ調べた物証を取り出して犯人に止めを刺す探偵さんこと姉娘の婚約者:以下略 |
(作:桂林怜夜)

「あれ?この重要人物っぽく大きく映ってる金髪の人、出演予定じゃないですよね?(台本見つつ)」
「それが、シャッター切る直前までは確かに見学席にいたんですけど、
シャッター切った瞬間すばやく入り込んでたみたいで」
「Σなにそれこわ…速い」
「…あと何か、ドラマの内容とポスターの雰囲気、違くないですか?」
「ええと、これは現場のノリで…こんな感じに…」
「というか、最終的に真面目にコンテ通りにやってるの、手前の桂林さんだけですよね
後ろの方、よくわからないことになってる気が…」
「そこは世界忍者国クオリティ…」
桂林:「撮りなおして下さいーーーーーーー!!」 (作:優羽カヲリ)
/*/
「SKN55(フィフティーファイブ)?何、この企画案…」
そこそこに厚い計画書の冊子が臨時執務室(in人狼領地)の藩王の目の間に置かれると、おもわず由羅はつぶやいた。
「えっへん!この計画はですね、大観光地の拡張に伴い観光地や他の藩国スポットへ人を呼び込むための企画ですー。」
自信満々にくぅが言い放つと、冊子を開いて由羅に見せて説明を始める。
「この計画は大観光地にSKN劇場を作って、アイドル活動や演劇活動をすることによってより多くの観光客を集めるための計画なんですよ。
アイドルの女の子だけでもわたしはいいのですが…さすがに客層に偏りがでると怖いので、イケメンや渋めのダンディとかも参加させます。」
「…趣旨はわかったけど、人材は?」
「そこはお任せを!すでに、アイドルならびに劇場で働く人材の募集をてーべーで告知してますし!」
「事後承諾かYO!」
「けど、これには表もあれば裏もあるんですよ。人が集まるってことは商業のほかに情報も集まるってことです、
ここをねらってSKN55には忍者の技を中心にチーム編成によっては国内の情報収集の強化を努めます。」
「なるほど…最近はひろきしゃんの子飼だけじゃ厳しくなったものねぇ…」
摂政がパトロンをしている劇団は国内の情報収集に努めていたが、最近は本業の劇団活動が慰安活動の一環になってしまい正しく意味で猫の手が足りない状態へと陥っていた。
「基本的にはSとKとNの3チームに分けます。そして、第一期にはそれぞれ一人ずつ位私達からもアイドル活動をやってもらおうと思うのですよ。任務次第でチーム入れ替えて…」
「あーだから、この面子なのかー…エドちゃんに、くぅさんに…えっ…神崎くん?」
「神崎君にはチャイナを着ながら踊ってもらいます!劇場開演は土日祝日を予定して、基本的にはローテーションの形で。
あ、ちなみにデビュー曲は『チャイナ服を脱がさないで♪』に決まってますんで」
「狽ネんで、時代を遡ってにゃんこになるんだYO!」
そんなツッコミもありながら、今は大観光地ガイドの隅には小さな劇場が描かれている。
SKN劇場…この劇場から多くのアイドルが誕生し、人々を楽しませていくことになるだろう。多くの人手を集めながら…
(作:久堂尋軌)
/*/
《番外SS》
「陛下!、聞きましたよ!SKN55とか作るらしいじゃないですか!」
人狼領地で温泉宿を作り終わって帰ってきた久堂が、目を輝かせながら藩王詰め寄ると由羅は目を反らせつつ…
「い、いや…ひろきしゃんの子飼を信頼してないわけじゃないんだけどね…くぅさんの熱気に押されてだね…」
言葉を濁しつつも、詰め寄る摂政の顔を手を伸ばして抑えようとして
「そんなことはどうでもいいんです!SKN55の制服は決まってるんですか!?ナ●スとかスッ●ーとかウエ○トレスとか、あ…ボーカ○イド着て踊る日もあるんですよね?」
その会話を聞いていた、内政補佐のエドも顔が「あにゃ…(赤)」と赤くなって仕事の手が止まる。
「まてまてw!それじゃ、どっかのうぉ〜た〜びじねすのお店じゃないか!そんなのは却下却下!」
「え〜(超不服そうに)」
「え〜じゃない、え〜じゃ。とりあえず、制服は忍者服をベースにしてマイクをクナイ型にすることで決まってるから」
「わかりました…それじゃ、とりあえずですが。私からは人材の募集に関して、どんな人材でもオーディション資格は持っているようにしたいんですよ。元からうちは、多種族国家ですし…いいですよね?」
「わかったわかった…。けど、スパイとかそういうのを紛れ込ませないために審査は厳重にやって頂戴」
「はーい、わかりました。これからのミリタリーグッズの売り上げを上げるようなCMのできるアイドル集団を育ててみせますよ。まぁ〜かせて!」
「ふ…不安だ…超不安すぎる…」
〜おまけ〜
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イラスト:結城由羅 |
制作スタッフ
文:結城由羅 久堂尋軌 桂林怜夜
絵:結城由羅 くぅ 可銀 優羽カヲリ