拝啓 朝比奈あやめ様 久し振り。戌人です。長い事、逢いにいけなくて御免。 今までプレゼントを贈ったことはあったけれど、手紙は初めてだね。 君が戦いに出たりしているというのを小耳に挟むたびに、君の所へ行きたくて仕方がなかった。 加護は、無事届いたのだろうか。 元気でいるのだろうか。 寂しがったりはしてないだろうか。 僕のことを、忘れてはいないだろうか。 だけど、今の僕では君に迷惑をかけてしまうんじゃないかと、怖くて、たまらなかったんだ。 君に近づく為の力を手に入れたはずなのに。 君を傷つけてしまうんじゃないかと。 僕の力は、オーマの力は、今、忌み嫌われてる。 それでも。 僕は君に逢いたい。 逢いたくてたまらない。 僕は、君が好きだ。 すぐに君に逢いに行く。逢って、また気持ちを伝えるよ。 だから、今度は、返事を聞かせて欲しい。                             緋乃江戌人