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アイドレス/高位北国人

アイドレス/高位北国人

要点など

L:高位北国人 = {
 t:名称 = 高位北国人(人)
 t:要点 = 涼しげな服装,白い肌で美しい人材,白い髪,頭環
 t:周辺環境 = 雪の中の王宮

詳細データ:IDWIKI:高位北国人

イラスト

高位北.jpg
高位北2.jpg
(イラスト:あんぐら2濃紺)
要点:涼しげな服装,白い肌で美しい人材,白い髪,頭環
周辺環境:雪の中の王宮

設定文(1)

すずしげな服装が明らかに寒さに不釣合いだが、それはそれほどまでに寒さに強いことを意味する。 雪の降る中。王宮に出仕する彼らを見たものはその現実離れした光景に唖然とすることが多い。

設定文(2)

「……と、言うことで。全員の着せ替えは諦めました」

 会議冒頭から全員がずっこけた。

 今日の集りは「新規取得アイドレスについて」のことらしく、全員、分配された作業を持ち寄って集っていた。取得できる数が多いようで、何人かは複数を任せられていた。

 そして会議最初の一言が、あれである。

「諦めたって。最初っから諦めたって。人生何事も諦めちゃだめなんだって誰かが言ってたよ!?」

「うん。だから、全員じゃなくて特定の人だけ変更しようかと思って」

 匪の発言に犬斗は「あ、なるほど」と納得した。

「で、特定の人って?」

 きっと俺だろうなぁ。だって俺今度から特殊工作員じゃん? 某ボスじゃないけど工作員じゃん? 潜入工作するんだからせめてパワーアップはしたいじゃん。と、想像と妄想を膨らませ瞳をお星様みたいに輝かせて返答を待つ。

「えーっと……誰だっけ?」

「整備の神様だな」

 暫しの沈黙。

「……え。俺じゃないの?」

「当然。整備国家だしな」

「こ、工作員は? 俺どうなるん? 潜入失敗でタイムパラドックスが起きてまうよ?」

「まぁ、がんばれ」

 濃紺にぽふ、と肩を叩かれた。犬斗は「うそやん……」と言ったっきり動かなくなり、会議が終わってもその場に放置されたままだった。

設定文(3)

この日も朝から雪が降っていた。

 温度計は下がるところまで下がり誰もが寒さで震えてこたつの中で丸まっているというのに、彼らは平気な顔をして歩いていた。

 彼らこそ北国人の進化系、高位北国人である。

 クソ寒い中涼しげな服装で歩くなんて暴挙は彼ら以外にできやしない。昔、一人の命知らずが挑戦したが数分と持たずに氷漬けになった。そのことからもわかるように、高位北国人はちょっとやそっとの努力では成りえないのである。

 人狼領地で最初に高位北国人として認証されたのは整備の神様唯一人だった。

 公式記録によると、その神懸かった整備技術で国に貢献したという理由で認証を受けたというが、事実はまぁ……明後日の方向に放置しておこう。(下記SS参照)

 この整備の神様という人物、とてつもない変わり者で―詳しいことは彼(彼女)の紹介欄を参照していただくとして―助手と2人で人里離れた場所で自分専用の工場に篭っている。根っからのひきこもり体質らしく、滅多に工場の外に出ようとしない。つい最近、認証を受けに行ったときだって嫌がる彼(彼女)を助手が無理矢理着替えさせて引っ張ってきたぐらいである。思わずどんだけ〜と言いたくもなってくる。

 さてそんな彼(彼女)。晴れて高位北国人になったといっても特に変わったこともなく、ひたすら実験に実験を繰り返して独自兵器を作ろうと奮闘していた。しかし何かが足りない。頭を悩ませる彼(彼女)を見かねた助手が「大きいものを作るなら工場も広くしないといけませんね」と助言したことから、整備の神様プレゼンツによるマイ工場改築計画が発案された。

 といっても、そんな大袈裟なことではなく。予備のクレーンを一台入れたのと工場から徒歩20秒のところに掘っ立て小屋を増築しただけだが。それだけでも彼(彼女)は満足したらしく、次の日から(この改築計画は一日で行われた)独自兵器開発に更に熱がこもったという。

「どうせなら助手も増やしてくださいよ……」

 がらくたをいじる彼(彼女)を横目に、溜りに溜まった洗濯物や食器を片付けながら助手が嘆いたなんて、本人は知る由もない。


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