アイドレス/アイドレス工場/メイン
メインアイドレス工場
イラスト
イラスト:あんぐら2,鯵屋 槌志,匪 |
要点:工場,乗っているライン,工場で働く国民 周辺環境:工業地帯,工業に向いた地形 |
設定文(作者:佐久間)
世界忍者国第3層に位置する人狼領地の海沿いは、リゾート地というより工業地帯である。誰かが言った言葉だが、強ち間違いではないだろう。
火力・原子力はもちろん、地熱や風力といった自然の力を利用した各発電所が軒を並べており、人狼領の電力はここで賄われている。海沿いという立地条件が功を奏してか、原子力発電に次いで風力発電が主用となっている。
国の重要な場所であるため、一般人の立ち入りは固く禁じられている。工業地帯は鉄柵で周りをぐるっと囲まれており、正面入り口以外出入りする場所はない。入り口にももちろん警備員が常駐している。そこでの入門許可を経て、やっと内に入ることができる。例え華族であろうと、容易く中に入ることは許されていない。それだけ厳重にされているのは、ここがそれだけ重要な場所であるという証明にもなる。
先に述べたように、ここには人狼領の電力を賄う各施設がある。火力、原子力、地熱、風力。その内の原子力発電所は、工業地帯の地下に作られている。仮に事故が起こり、放射線が漏れ出しても、すぐには地上に被害が及ばないようにと考えた末である。
ここの施設は、沖合いに浮かぶ海上プラントに電力を供給する役目も担っている。電力供給用のパイプは海底にあるので、海を行き交う船舶の邪魔にはならない。人狼領のアイドレス工場の本拠地は、そこにある。 海上プラントの完成には、約二年を要した。優秀な技術者達の血と汗と涙の結晶である海上要塞は、ラインのほとんどが高性能コンピュータによって制御されている。これにより、危険な作業をヒトが行うことがなくなり、作業中による怪我や死亡事故が激減した。だが、コンピュータにも限度というものがある。細かい作業のみ、ヒトの手で行われている。
ここで仕事をしている人たちは、荷物運搬等を任されている配達員、直接ライン上に入る技術者、工場の心臓ともいえるコンピュータの制御等行うプログラマーに分かれている。
配達員はその名の通り、資材や材料を適地に運ぶ役目を担っている。ここで働く人間の大半は、見習い期間として配達員になっている。広い海上プラントの中を荷物を抱えて走り回るため、常人の体力では一時間も持たない。それ故、配達員はよく「兵士にならないか?」とスカウトされている。最も過酷な職種とも言える。そのためよく人手不足に悩まされている。
技術者達の仕事内容は先にも述べた通り、直接ライン上に入り機械の手が及ばない部分の作業を行うことである。直接作業をし、部品を組み立てるわけなので相当の技術を要する。やはりこれも、ぱっと出の人間ではなしえないことである。普通、危険な仕事は女性には行わせないものだが、ここの常識では違うようだ。女性の方が繊細であり、細かい作業に秀でている。というある学者の定説を間に受けて、男性よりも女性のほうを雇用している傾向がある。その所為か、男性が女性の尻にしかれるという現象が工場内のあちこちで発生している。女性は強しの良い例である。
プログラマーはその名の通り、コンピュータを制御する人達である。海上プラントの心臓を動かしている彼らに、失敗は許されない。彼らのミスは機械のミスになり、作業を遅延させるどころか、重大な事故や怪我に繋がる恐れがあるのだ。異常がないか、常に目を光らせているため、プログラマーには眼鏡をかけている人が多くなる傾向がある。ある意味での管理職といっても過言ではない。そのため、エリート達に人気の職種となっている。
海上プラントを見ると、一見ごちゃっとしたイメージがあるが、工場内部は意外と片付いている。それもこれも、「仕事終わりには身の回りのものを片付けてから帰宅しましょう」という教訓が工場全体に通っているからである。自分のことは自分で行うのが基本となっている。
内部は、第一工場・第二工場・第三工場・資材倉庫・船着場に分かれている。
第一工場・第二工場では、主にアイドレス本体の組み立て作業が行われている。第一で作られた部品を第二で組み立てている。第一は全体を機械で構成されており、技術者達の作業場は主に第二工場である。
第三工場では、塗装作業が行われている。第二工場で組み立てられたアイドレスが運ばれてきて、機体に塗装を施していく。ここでは主に機械が作業を行っているが、時々技術者達がやってきては、イタズラ書きを施している。できるだけ小さく、見つかりにくい場所に。自分たちが作業したんだ、という証である。それをわかっているのか、お咎めは未だにない。
資材倉庫は配達員達の巣窟である。それぞれの部署に荷物を運び届けるのが彼らの役目ではあるが、時々個人宛の郵便物を運ぶ時もある。そんな彼らは他の人達に「郵便屋さん」とあだ名をつけられている。
船着場は、海上プラントで働く人々にとって玄関である。唯一の交通機関である船は、ここからしか発着しない。しかもしっかり時間を守っているお陰で、乗り遅れたら帰らなくなってしまうのである。人々は船の時間に間に合うよう、必死で本日分の作業をこなすのだ。
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References:[NPC/松田小五郎] [公示文/20090119−01] [藩国地図/第3層] [アイドレス/アイドレス工場]