アイドレス/北国人+特殊部隊員+戦車兵+偵察兵

要点

Ｌ：特殊部隊員　＝　｛
　ｔ：名称　＝　特殊部隊員（職業）
　ｔ：要点　＝　迷彩服，ベレー帽
　ｔ：周辺環境　＝　演習場

詳細データ：IDWIKI:北国人，IDWIKI:特殊部隊員，IDWIKI:戦車兵,IDWIKI:偵察兵

派生元：IDWIKI:偵察兵

イラスト

イラスト：あんぐら２

イラスト：しおこんぶ

要点：迷彩服，ベレー帽 周辺環境：演習場

設定文（作者：徒理流）

人狼領地の数ある兵科の中でも、特殊部隊はかなり有名な兵科である。

　彼らは歩兵やパイロットとは違う独立した兵科であり、連携を取る事も少ない為一般兵から見れば謎の固まりなのだ。

　人狼領地において、彼らはモナコトルーパー（通称：MT）と呼ばれている。この呼び名についてちょっとした逸話がある。

　モナコトルーパー初代隊長は、この呼び名を物凄く嫌がった。しかし、藩王や摂政その他大勢の意見にゴリ押しされて渋々承諾したという。以後、特殊部隊隊長はモナコトルーパーリーダー（通称：蛇）と呼ばれるようになり、隊長に任命された者には生暖かい視線が贈られるようになった。

　特殊部隊の装備は偵察兵などが使用する特別な野戦服に、小型の高性能無線機や暗視双眼鏡などの各種偵察装備とサイレンサー装備のアサルトライフルというのが基本装備となる。必要最低限の火力に加え、隠密･偵察行動に欠かせない各種アイテムをコンパクトに携行している。

　あくまで基本であり、これ以外にも必要に応じて歩兵の使用するほぼ全ての装備を運用する。

　薄黒い迷彩服の中に、白く美しい肌と髪を隠したその姿は怖れを抱こうとも見惚れる何かがあった。

　彼らは潜入工作、単独偵察など様々な任務を行わなくてはならない。それら全ての任務に対応するにはそれだけ多くの技能を必要とする。

　その為の技能の一つがパイロットとしての能力だ。

　現場にある武器を最大限活用し任務を達成するためには陸戦用大型兵器のI=Dや人型戦車も扱える必要がある。また、歩兵としての能力を最大限発揮するためウォードレスの着用も可能となっている。 首筋にはウォードレスコネクターが存在し、ウォードレスという最新鋭装備と身を一つにする。

　ここで彼ら特殊部隊MTの訓練の一部を紹介しよう。

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「よし、お前達準備はいいかっ！」
　「「「はっ」」」
　隊長の声に整列した隊員たちは一糸乱れぬ動きで答えた。両手に装備を抱えながら踵を打ち鳴らし姿勢を正す。
　「今日は隠密行動力と忍耐力と敏捷力を全て同時に鍛える」
隊員たちが顔を引きつらせたのを笑顔で無視しながら、彼らが手に持った装備を指差しながら、

　「その段ボール被って実弾演習中の演習場を駆け抜けろ」

まるで死刑宣告のようだった。
　「「「無茶です隊長っ！」」」
全員がこれまた一糸乱れぬ動きで反論した。

{{br}}「何でだよ」

　「だってこの実弾演習指揮してるのって、アノ藩王様じゃないですか！」
全員が命がけだった、泣いてる奴までいる。
　「よし分かった、じゃあ俺が手本を見せてやるっ」
そう言って隊長は段ボールを被ると爆煙の中へと駆け出した……

　走り出した隊長を見守りながらある隊員が口を開いた。
　「なあ、隊長どうやってあんな小さな箱の中に入ったんだ？」
段ボールは最も長い辺で1メートル強ほどしかない。
　「……小柄なんだろ」
部隊員は全員成人の平均よりも確実に小さく、小柄だ。それで済む話ではないような気もするが……現に収まってるので二人は気にしないことにした。

　駆け出した人物を双眼鏡で捉えた藩王大神は容赦なかった。
　「ははは、喰らえモナコ」
無限かと思うほどの砲弾が隊長の段ボールへと降り注ぐ。必死に交わす隊長だが、既に段ボールの隅は黒く焦げどこも傷だらけだ。 そして遂に、偶然の一発がダンボールへ吸い込まれるように近づき……
　「「「隊長ーーーっ！」」」
後には灰となった段ボールが残るのみであった……

　「おー、怖いなあ…」
　隊員たちの背後にいきなり現れた人影。
　「隊長っ！さっきあそこで吹き飛んだんじゃ？」
　「あれラジコンだよ？」
　「…………」
　息苦しい場の空気と、非難の視線が隊長を襲う。そして遠くから聞こえる拡声器の声。
「甘いなモナコ」
　「んぁ？」
　「たったアレだけなはずないだろ」
―――　ポチッ　―――

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　彼らはどんな事をもこなしてみせる。それは戦いを越えた先に愛すべきぬくもりと帰るべき三角屋根の家があるから。

　そのためなら彼らは白銀の雪原を音もなく駆け抜け、天を突くような木々の中で宙を舞い、硝煙と共に夕闇にも溶けよう。

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