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イベント/30/答案:川流鐘音

イベント/30/答案:川流鐘音

設問1 星の寓意を実例3つ以上あげて説明しなさい。

1.電網適応アイドレス <An abandoned dog>(1)より

「八神くん。覚えておいてくれたまえ。星を見るには、まず、夜が暗くなくては。
 世界は良く出来ている。夜が暗いから心が暗く曇り、夜が暗いから、輝く星が現れる。
 我々の<ことわり>は、これとくらべてどれだけ良い<ことわり>なのか」

2.電網適応アイドレス<Hello new world>(3)より

なんで仲良くすることはできないのかなあと、フリースクールの中を意味もなく走りながら、ちょっと泣いた。

「泣くことはないよ」

そう声が聞こえて、私はびっくりして立ち止まった。
ベンチではお化けのように太った猫が一匹、椅子の上に座っていた。

「心が曇ったら、澄んだ空や輝く星を見なさい」

猫がそうしゃべったので、びっくりした。

あとずさりしたら笑い声が聞こえた。傍のにれの木の木陰から、大きな人がふわりとでてきた。
「心が曇ったら、澄んだ空や輝く星を見なさい。貴方の澄んだ空や輝く星が、それが何かは知らないが」

3.電網適応アイドレス<Hello new world>(4)より

「良いことを教えよう。心が曇ったら、澄んだ空や輝く星を見なさい」
「はい」吹雪センセイは耳を傾けた。
トーゴさんはゆっくり言った。
「そして心が曇っている人間がいたら、澄んだ空や輝く星を見せなさい。
 我々は星ではない。だが星の話をすることは出来る。
 それはあると、曇り空の下でも言うことが出来る」


*夜が暗いと心が曇る。これは人の心が闇に落ちる事を表していると推察される。 そこから考えるに、闇に落ちるとは、絶望に囚われる。 つまり、あしきゆめに囚われる事だと考えられる。 その対比として、星の輝きが絶望を打ち砕く、希望の象徴として描かれている。 すなわち、「星」とは闇の中で輝く希望を表している。


設問2 瞳が青いの寓意を実例3つ以上あげて説明しなさい

1.<Return to Gunparade イントロダクション> より

血だらけになった速水厚志は、その瞳を大きく開くと、叫び声をあげた。

 青い瞳の中に一瞬だけ銀の剣が映る。

無線から声が聞こえる。それは涙すら忘れる幼子の声。

「立ちなさい! ……立ちなさい!」

速水厚志は、口の中にたらふく溜まった血を吐き出すと、目を爛々と輝かせて上体を起した。
カメラに映るののみを、クラスメイトを見る。

速水は血を吐きながら弱々しくも不敵に笑ってみせた。

2.<Return to Gunparade 第3回> より

舞は、一寸先も見えない心の暗闇の中で堂々と目を見開いた。
 その瞳の中に浮かび上がるようにして青い光が宿る。

それは新たな生命が、永遠に待ち続ける幻想を引き継いだ証し。

3.<Return to Gunparade 第18回(後編)> より

 身長差9m。目線は同じである。前面に広がる幻獣の群れ、群れ。赤い瞳。
 対峙するブータは瞳を開いた。闇がくらければくらいほど、それは青く青く輝いていた。
ブータの背後に猫神族が整然と整列した。前脚を組む。青い輝きが一斉に広がる。

 神々は目を開き、永劫の闇を抜けて、今再び、あしきゆめと対峙した。
その数は哀れなほど少なかったけれど、善き神々が 戻ってきたのは確かであった。


*絶望に打ち負かされようとする時に、青い瞳が顕在化する。 青い瞳が輝くのは、目の前に絶望が広がり打ち勝つことが困難にも関わらず、 あきらめないと覚悟を決めたときに輝いている。 つまり青い瞳が輝く時は、その者に希望が宿ったと考えられる。


設問3 にれの木の木陰の寓意を実例3つ以上あげて説明しなさい。

1.14日目(昼)43 物語としての瀧川防衛戦 (戦闘詳報4)より

にれの木の木陰から続々と姿を現したのは真琴中隊の第4小隊、第5小隊、第6小隊の面々である。

2.ターニの帰還 BINGOボーナス より

にれの木が、風もないのに揺れた。

にれの木の陰から造作もなく現れたのは、ミーシャが見たこともないような筋肉をした蛮人だった。

3.5日目・夜 式神の城ルート3 Cコース より

その声があるその限り、”妖精”は老いることも死ぬこともなく、現れるのだ。
どこからともなく、さも当然のように。にれの木の木陰から、アップライトの筐体の陰から。
それは来るのだ。それがルールだという風に。


*にれの木の木陰から現れるのはあしきゆめと戦う者である。 ひどく困難な状況で、それをひっくり返す為に希望の代理として登場している。 つまり、にれの木の木陰とはあしきゆめと戦う希望の出現を意味している。


設問4 投票ボーナス4 谷口&咲良に寓意があることを推定しなさい。

「往々にして、いや、ほとんどの場合、取り返すのは過ちを犯した本人ではない。
全然関係のない人間の方が、ずっと多い。……それでもましなのだ。咲良。
人間以外の物に、返させようとするよりは。人の過ちは人が帰すべきだ。
誰かのせいだと言い続けるその限り、失われたものが取り戻されることはない」


*これは石田咲良の事を示していると推察される。 彼女は生後、数十日で指揮官として青森に赴任し、極わずかな寿命を閉じる運命にある。 それは人類の過ちであるが、その過ちを正すのは製造した人間ではなく、 咲良の為に「ひとりの女のために地上に降りた人の理想」となる谷口である。 その事からこの物語に寓意があると推察する。


設問5 投票ボーナス4 谷口&咲良の寓意はなにか。

”失われたもの、取り返すべき物”
”人の過ちは、人が返す”
”人の悪が生んだ災いは人の善がこれを収める”
”人のあさましさの償いは、人の叡智が行うだろう”

”失われたもの、取り返すべき物。”
”人の過ちは、人が返す。”
”往々にして、いや、ほとんどの場合、返すのは過ちを犯した本人ではない。全然関係のない人間の方が、ずっと多い。”
”それでもましなのだ。人間以外の物に、返させようとするよりは。”

猫は言った。
「本来はそのバランスを取り戻すための存在がいる。
 どこの世界にも、何もなくても、本来は人がいるその限り、
 それは夜が暗ければ暗いほど、闇が深ければ深いほど、天に星が輝きだすそのように、
 にれの木の木陰から出てくるものだ。事実はどうあれ、さも当然というように」


*これらは希望はどこにでもあり、世界を少しでもましにする為に、在る事を示していると考えられる。 それは善い事をする人々の事であり、誰の心にもあるものである。 人が犯した過ちは、本人が返すのではなく人類全てが返して行く。 それこそが希望であると、この物語は説いている。 この物語の寓意は「すべてを飲み込んで、善い事しなさい」それが希望であると推察する。


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Last modified:2008/05/19 03:11:21
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