イベント/59/医療/医師(SSのみ)/なし
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イラスト
SS・RP
「先生、そ、それはなんですか?」
負傷した兵士を抱え込んできた衛生兵が、白衣を着た医師と思われる事物に問いかけた。
「これは、……穿刺というものです」
答えた白衣の人物は、手元の「図解・救急基本手技」を見ながら答える。
「胸腔内に血が溜まっているようですからね。これでぶすっと」
そう言って、白衣の人物は、巨大な針ともいえる管:穿刺を、患者に突き刺した。たちまち管から吹き出る血液。
「これで呼吸が確保できました。次ぎはとりあえず中をあけて、……貴方、何て顔してるんです。大丈夫ですよ?」
「いかに私が新米といえど、ちゃんと体の構造は頭に入ってます。まあ、手元が狂わずに良かった」
衛生兵は、穿刺ではなく、手元の本のことを問うたのだったが、どうやら腕は確かなようだと無理やり納得し、次の負傷者のところに向かう事にする。
今自分が運んだ兵士の無事を祈りながら。 作成者:紅葉国/アルバート・ヴィンセント・ログマン
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