アイドレス/玖珂光太郎（ＡＣＥ）/SS1

「俺の名前は、玖珂光太郎。悪をぶっ飛ばす少年探偵！」

「邪魔するな餓鬼が！！！」

「迷惑千万だこのやろう！ お前の選択は二つに一つ！ A．ぶっとばされてお縄になるか、 B．お縄になってぶっとばされるかだ！」

いきなりテンション高い光太郎の登場で一瞬にして場が沸くのだった。その中で一番心がぶっ飛んだのは由羅であった。

「…あ…若いけど…こ、光太郎だ…（でも青年じゃない…ソーニャさんの守備範囲だったらどうしよう…）」

「ん？俺のこと知ってるのか？…とりあえずこいつらぶっ飛ばすから安心してまってな！」

構えながらフードを被った由羅にチラッと見ながら話すと、光太郎は悪漢どもに目を向けて瞬く間に突っ込んでいった。

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「ったく、昭和生まれはこれだから･･･」

数分後、景色は一変していた。悪漢どもは地面にキスをして気絶しており、突っ込んでった光太郎は特に気にするような様子もなく持っていたハンカチで手の汚れを拭いていた。

「とりあえず、こんなもんだな、二人とも怪我してないか？最近はここら辺も危険だから…」

そう言いながら二人の方に振り向くと、幾許か子供っぽい面影を見せながら笑ってみせた。

「助けてくれてありがとうございます。私もそれなりに自信があったものですが、光太郎さんの強さを見せられると流石に『井の中の蛙、大海を知らず』という言葉を思い知らされました。この子も守らなきゃいけませんでしたし…」

そう言いながら由羅は青い顔をしていた少女が薬の効能だろうか徐々に普通の顔色への変わっていていくのを確認すると、一言ゴメンと言って首筋に手刀を打ち込んだ。

「え？ぁ…」

少女が由羅の腕の中で気絶してもたれ掛かると、ゆっくりと少女を寝かしてフードを外し光太郎に向き直った。

「玖珂光太郎さまでございますね。私は世界忍者国にて藩王をやらさせております結城由羅と申します。本日は貴方様をお迎えに参りました。是非、わが国へと来て頂きたいのですが・・・」

光太郎は由羅が戸惑いながらフードを外した姿をみると

「へっ、いいぜ、なんだか理由はしらないけど、あんた困ってるんだろう？」

その言葉に逆に困惑したのは由羅の方だった

「（はやっ）え、さすがに…ひゃぁっ!!」

困惑しすぎて変なことを口走った瞬間に、驚きの声をあげてしまった。由羅の足首を先ほど光太郎が倒したチンピラが掴んだのである。

「こ…この…てめらぁ…揺光会を舐めるんじゃねぇぞ…もう直ぐ仲間が…ぐへっ!!」

光太郎の一撃によって、地面を舐めながらも由羅の足首をもつと反対の手には何やら機械のスイッチを入れていた。しかし、チンピラの言葉もそこまでであった。

「アンタ…誰の足を掴んでるのよ!このどチンピラ!!」

叫び声と共に由羅は掴まれていない脚を振り上げると、ボールは友達とは名ばかりの漫画のキャラクターのごとく雷獣が如きの蹴りをおみまいしたのだ。さすがに世界忍者の蹴りを浴びたチンピラは哀れにも再び壁に激突して地面に沈み、完全に伸びてしまった。

「ふぅ〜まったく…油断も隙もあったもんじゃない。しかし…揺光会って…どっかで聞いたようなぁ…ぼへ」

先ほどの蹴りのことなど、まるで無かった事のように振舞っている由羅に少々呆れながら光太郎は路地から出ようとしていて。

「とりあえず、こいつらの仲間が来るみたいだけど…由羅たんはどうする？俺は、悪をふっとばすつもりだけど？さすがに由羅たん一人で揺光会だっけ？相手にするのは無理じゃないか？」

「え…まぁ、私の他にも数人連れてきているので少しくらいの喧嘩でしたら…って、しかたない。摂政に聞いてみるか…ひろきしゃ〜ん。揺光会ってなんだっけ？」

光太郎の問いに答えながらも、まるで独り言のように呟くと目を閉じて呟くように瞑想通信のチャンネルを開いた。

『ん…あ、陛下何処にいるんですか今！みんな大騒ぎなんですよ!!いくら会いたいからって自身でいくことないでしょう！何のための私たちなんですか!!』

『いや、まぁ…それは謝るけど。とりあえず光太郎さんと逢った上で本題。揺光会ってなんかの資料にあったと思ったんだけど覚えてない？』

『…揺光会ですか…えっと…確か、バレンタインの時のセプの企業リストの中にあったと思いますよ。まぁ、用は表向きな行動をするヤク●みたいなものだと思いましたが…って、光太郎さんと会ってるんですか!!ちょッ!』

『あ、そうだったそうだった…ありがとう。さすが表より裏の方が詳しい摂政だにゃ〜。それじゃ連れて帰るから、では〜』

摂政のお説教にもなるような瞑想通信を一方的に切ると、ある程度の説明を光太郎にも説明してみた。すると光太郎はニヤリと悪ガキのような笑みを見せてみて

「ふみこたんの言ってたあいつらが来てるのか…ありがとう、とりあえず後は俺がやっておくから」

そう呟くようにして自分の懐にある【もの】を確かめた後、由羅に笑ってみせると大通りの方から大きな声で驚くような別の声が上がった。由羅の猫耳がピクッと動くと、その声の主が自分のことを探している二人ということに気がついた。

「「え、えぇぇぇーーーーー!!女王様後ろ後ろ！！！」」

その声に呼ばれるように大通りに出ると由羅には信じられないものを見た顔になった。もちろん、その場にいた誰もが予想できなかったであろう。戦ったことのある光太郎以外は。

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＊ここで再び1ｄ6でダイスタイム!!貴方が見れるのはどのＥＤ？

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