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「SKN55(フィフティーファイブ)?何、この企画案…」
そこそこに厚い計画書の冊子が臨時執務室(in人狼領地)の藩王の目の間に置かれると、おもわず由羅はつぶやいた。
「えっへん!この計画はですね、大観光地の拡張に伴い観光地や他の藩国スポットへ人を呼び込むための企画ですー。」
自信満々にくぅが言い放つと、冊子を開いて由羅に見せて説明を始める。
「この計画は大観光地にSKN劇場を作って、アイドル活動や演劇活動をすることによってより多くの観光客を集めるための計画なんですよ。アイドルの女の子だけでもわたしはいいのですが…さすがに客層に偏りがでると怖いので、イケメンや渋めのダンディとかも参加させます。」
「…趣旨はわかったけど、人材は?」
「そこはお任せを!すでに、アイドルならびに劇場で働く人材の募集をてーべーで告知してますし!」
「事後承諾かYO!」
「けど、これには表もあれば裏もあるんですよ。人が集まるってことは商業のほかに情報も集まるってことです、ここをねらってSKN55には忍者の技を中心にチーム編成によっては国内の情報収集の強化を努めます。」
「なるほど…最近はひろきしゃんの子飼だけじゃ厳しくなったものねぇ…」
摂政がパトロンをしている劇団は国内の情報収集に努めていたが、最近は本業の劇団活動が慰安活動の一環になってしまい正しく猫の手が足りない状態へと陥っていた。
「基本的にはSとKとNの3チームに分けます。そして、第一期にはそれぞれ一人ずつ位私達からもアイドル活動をやってもらおうと思うのですよ。任務次第でチーム入れ替えて…」
「あーだから、この面子なのかー…エドちゃんに、くぅさんに…えっ…神崎くん?」
「神崎君にはチャイナを着ながら踊ってもらいます!劇場開演は土日祝日を予定して、基本的にはローテーションの形で。あ、ちなみにデビュー曲は『チャイナ服を脱がさないで』に決まってますんで」
「なんで、イキナリにゃんこなんだYO!」
そんなツッコミもありながら、大観光地の隅には小さな劇場が建てられた。SKN劇場…この劇場から多くのアイドルが誕生し、人々を楽しませていくことになるだろう。多くの観光客を呼び込みながら…
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《番外》
「陛下!、聞きましたよ!SKN55とか作るらしいじゃないですか!」
人狼領地で温泉宿を作り終わって帰ってきた久堂が、目を輝かせながら藩王詰め寄ると由羅は目を反らせつつ…
「い、いや…ひろきしゃんの子飼を信頼してないわけじゃないんだけどね…くぅさんの熱気に押されてだね…」
言葉を濁しつつも、詰め寄る摂政の顔を手を伸ばして抑えようとして
「そんなことはどうでもいいんです!SKN55の制服は決まってるんですか!?ナ●スとかスッ●ーとかウエ○トレスとか、あ…ボーカ○イド着て踊る日もあるんですよね?」
その会話を聞いていた、内政補佐のエドも顔が「あにゃ…(赤)」と赤くなって仕事の手が止まる。
「まてまてw!それじゃ、どっかのうぉ〜た〜びじねすのお店じゃないか!そんなのは却下却下!」
「え〜(超不服そうに)」
「えーじゃない、えーじゃ。とりあえず、制服は忍者服をベースにしてマイクをクナイ型にすることで決まってるから」
「わかりました…それじゃ、とりあえずですが。私からは人材の募集に関して、どんな人材でもオーディション資格は持っているようにしたいんですよ。元からうちは、多種族国家ですし…いいですよね?」
「わかったわかった…。けど、スパイとかそういうのを紛れ込ませないために審査は厳重にやって頂戴」
「はーい、わかりました。これからのミリタリーグッズの売り上げを上げるようなアイドル集団を育ててみせますよ。まぁ〜かせて!」
「ふ…不安だ…」
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