【シュリケン銃】
世界忍者国が成立する前、その国は忍者国と言った。
その国は忍者による国であり、忍者らしい文化を誇っていた。
それゆえに発展しなかった文化がある、それは銃による文化であった。
忍者国を知ることができる数少ない資料のうちの一つが先日発見された。
世界忍者国の可銀・優羽カヲリ・エド戒の通称『世界忍者国の良心』チームである。
「可銀さーん、書庫にあったうちで参考になりそうなのもってきましたー ><」
「ありがとうございます〜。とりあえずそこに置いておいてください」
「んしょんしょ…しかし、凄い量ですねぇ…」
三人は王である結城由羅より新世界忍者で使う武器の開発を命ぜられて、温故知新の名のもとに忍者からヒントを得るべく調べはじめた。
そして、見つかった資料…『〜忍者の秘密〜月光の章』によると、古の秘密部隊の教えにこういうものがあったと書いてあった
「銃は最後の武器だ、手裏剣を使え」
三人が調べた結果、忍者が銃を使わない理由として最古のものと推測された。
忍者は隠密行動を主としており、音が立つ銃はあまり良い武器とは言えない。
しかも、当時は緑色の某微声拳銃は開発されていなかったのだから仕方ないと言えた。
そして、現在の世界忍者国…世界忍者は忍者とは微妙に違うと言えるだろう
とても派手なカラーで摩天楼のビルを飛び跳ねていき、友誼の為には世界を敵に回すことも恐れない。
もっとも効果的な攻撃を行うことにためらいはないのだ。
だからといって、新世界忍者も同じ派手にするのは容易ではあるが発展性を求めるものである。
そして開発されたものが、新世界忍者が手にもっている【シュリケン銃】であった。
シュリケン銃において特徴がいくつかあるが、まずはそのカードリッジシステムといえるだろう。
カートリッジを変えることで、普通の殺傷能力のある手裏剣と非殺傷能力の硬質円盤を発射しわけることができるのである。
(欠点としては、硬質円盤の方が厚い為に手裏剣の半分の数しかカードリッジに入らない)
しかも、射程に関しても付属のライフル用部品を付け替えることによってある程度は伸ばすことも可能としていった
付属の部品の付け替えで、狙撃仕様のライフルと連射仕様のマシンガンへと変えることもできる。
「それで、安全装置ってどうするの?さすがに子供まで使えちゃったら拙いし…」
「そこはお任せください、本体の開発で丁度いい条件がでてたのでそれを採用することにしました」
安全装置は絶対に必要なものであった、流石に手裏剣を打つのだから当たり前である。
そこで新世界忍者の本体で使われている【世界忍者ならあんなギャグみたいな展開で死ぬわけない】の能力の応用であった。
シュリケン銃の安全装置を新世界忍者が放つギャグにのみに反応するようにしたのだ。
つまり、殺傷許可がギャグをいうことなのだからある意味性質がわるかった
「「「え、ギャグ言うのが安全装置なんですか…」」」
さすがに、予想がすぎたのか誰もが呟いたという。
一般的には高根源力のみが使えるようにするのが普通では、考えることもできない安全装置の開発
さすが世界忍者国である。
「でもー戦闘中にギャグなんて言えるかなぁ…」
「そこは大丈夫です、陛下。どんな寒いギャグでも安全装置が解除されるようになるので」
「…それって、子供でも解除できるってことじゃね?」
「あ…でも、大丈夫ですよ!シュリケン銃は真に面白いことは反応しないので!」
「それは寒いギャグのみに反応するってことなのね…」
本当に面白いこと…それをコンスタントに言えるのならば、それは忍者ではなく芸人をめざすべきであった。