世界忍者国の数多い弱点のひとつに燃料の消費があげられる。
現状において、戦闘に参加できる人数は14人を数え、共和国内でもそこそこのランクと言えよう。
其の上での、主な戦闘アイドレスは世界忍者である。この世界忍者は優秀ではあるのだが、その見返りとしての燃料消費は多い。
そこで、世界忍者国では燃料生産できる燃料工場のほかにも代用燃料という独自の技術を持ち始めた。
「みんな集まってもらったのは他でもない。今回、燃料工場を移築ならびにバージョンアップを仕掛けたいとおもう。」
関係者全員を集めた大会議において、シリアス顔の藩王結城由羅がそう言った。
「陛下、移築・燃料増産するのはわかりましたが主にどういう計画でするのですか?」
会議においてまるで決まっていたかのような質問をする摂政の濃紺。
「うむ、まず燃料工場を代用燃料技術の傍に移築。それにともない、各部品の再吟味と配管のしなおしにより増産の効率化をめざす。現状の20%UP、それが今回の目標なので各自少しでも効率が上がる方法を考えてくれてくれ。あ、ちなみに出来るだけ公害は無しの方向でだ・・・まぁ、公害を起こしてまで国を潤すのは皆の意見にはないと思うが…」
その言葉を聴いた何人かは、腕を組んで唸っていた。現状においても結構厳しい中で操業している。これを20%となると難しいものとわかっているからだ。
「とりあえず、予定地は海の傍にして海水を取り入れた水冷式の装置を追加する。そして、今の技術において部品作成でどこまで効率化ができるか部品作成の者と相談してほしい。」
ここから、燃料工場の増産にともなう移築計画が開始された。効率化の再計算を行うと、予想以上の回答がでてきた。
それは、燃料工場設立時では人狼領地の技術のみで作られたために現在の技術で使われる素材に対して約50%もの硬さに差がでたのだ。50%もの差が出るという事は、其の分部品を軽くしたり消耗部品においては長期間長持ちすることができる。
そして、全体をその素材で補えば代用燃料の技術にも発展性が見えるというものだった。