*部品構造
-大部品: 迷宮発見術 RD:17 評価値:7
--大部品: 迷宮発見行為 RD:17 評価値:7
---部品: 迷宮発見術の概要
---大部品: 世界忍者国版繁茂 RD:16 評価値:6
----大部品: 世界忍者国での人作り RD:3 評価値:3
-----部品: 概要
-----部品: 農林業保護と収益化の両立
-----部品: 分収林制度
----大部品: 森国版繁茂 RD:13 評価値:6
-----大部品: 土壌再生能力 RD:3 評価値:3
------部品: 土地作りについて
------部品: 森作りについて
------部品: 落葉広葉樹林を目指す
-----大部品: 育成技術と伐採技術 RD:5 評価値:4
------部品: 概要
------部品: 環境の造成
------部品: ※他感作用(アレロパシー(Allelopathy))
------部品: 伐採技術
------部品: 列状間伐
-----大部品: 人作りについて RD:5 評価値:4
------部品: 概要
------部品: グリーン・ツーリズムとは
------部品: 農林技士・農林情報士とは
------部品: 利益作りについて
------部品: アグロフォレストリーとは
*部品定義
**部品: 迷宮発見術の概要
偵察術の一種で迷宮を発見する行為に特化した偵察術。長年の研究による「迷宮が発生するとき、その周囲には森の生育が急激に進む」という経験則に則り、迷宮周囲の植生とその地域の植生との差異に着目して迷宮の位置を推測、迷宮を発見する技術である。この技術を用いるには、純粋に植物と土壌に関する知識のみに基づく、森国版繁茂および各国での派生版繁茂技術をあらかじめ学んでいる必要がある。
**部品: 概要
世界忍者国では、てーべー技術での教育番組などを用いて農林業について学ぶ必修科目を設け、農林業に親しむ機会をつくると同時に、美林・美田を残す意識の養育に努めています。 また様々な企業、学校などでの課外活動として農林クラブ設立を推進し、認定技術者制度である農業技士、農林情報士の育成を支援しています。 各団体の農林クラブに対しては年に1度、農林技術に関する研究論文、活動レポートを広く求め、優秀なものに「繁茂技術賞」を贈呈し、表彰を行っています。 これら意識の養育については国外向けにおいても取り組まれており、国内においてはグリーン・ツーリズムに協力するよう通達が出ています。 グリーン・ツーリズムにおいてはにゃんばいんでの牽引車交通網「にゃんばす」と連携し、楽しめる啓蒙活動が行われています。
**部品: 農林業保護と収益化の両立
世界忍者国では農林業の保護と収益化を両立するため、様々な政策を行っています。・生物資源の探索事業森林における生物資源の探索事業が挙げられます。薬効を持つ未知の生物成分を探索しています。・営林と農業、牧畜の兼業化世界忍者国のアグロフォレストリーにおいては過去牧畜技術を持っていたとされる旧羅幻王国のぱんくすさんとの技術交流なども行われ、山地酪農蹄耕法などの新しい農法が開発されています。・製材/加工の大規模化伐採によって得られる木材の製材所・加工工場を集約し、大規模化することでコストダウンを図っています。また集約された工場から排出される端材は、ファイバーボード(繊維板)やペレット燃料に加工することで更なる収益化が図られています。また、これら端材のうちさらに細かいものは間伐などで林地に残された端材と合わせ、木質バイオマスとして、主に燃料として役立てられています。また、下刈において利用されている牛や羊の代謝物は年少の森林クラブ員らにより集められ、繊維質を煮沸漂白して紙に作り変えられています。この紙で出来たノートは丈夫で文様美しくにおいもないことから、フェアトレード製品として西国人国家などでも一定の評価がなされています。
**部品: 分収林制度
森林の土地所有者と造林又は保育を行う者の2者、あるいは、これらに費用負担者を加えた3者で契約を結び、植栽や保育等を行い伐採時に得られた収益を一定の割合で分け合う制度です。 これら事業における収益について、世界忍者国では森林を単一業種の者らによる共有地とすることはせず、森林から出る収益を基に異業種によって構成された組織で森林を保育、収益化する分収林制度を推進しています。これは、共有物であるがゆえにそれぞれが持続不可能な過剰利用をしてしまい、結果的に共倒れを招くパターン(=“囚人のジレンマ”)を防ぎ、個々が賢く自制して持続的に生物資源を利用することを企図して制度化されています。この分収林制度により、世界忍者国では土地所有者・造林と保育を行う者・初期費用を負担する者らがそれぞれ収益を得られる仕組みが構築されています。
**部品: 土地作りについて
森林はその土地が持つ地力と、それを吸い上げる植物との調和が取れている状況によって生長します。地力とは、その土地が植物を育てる力をいい、具体的にはその土地にある無機塩類、土に住む小動物や土中の微生物、および植物の死骸からなる有機物類、光と水と空気、温度がその土地にバランスよく含まれているかどうかを指標としています。 第七世界人の世界における19世紀のドイツの科学者フォン・リービッヒ博士は、「植物の育成においては、植物が土中より必要とする栄養素のうち、与えられた量のもっとも少ないものにのみ影響される」とする説を唱えました。この説は「リービッヒの最小律」として知られており、土壌育成における基礎教養として学ばれています。本技術では農地・森林を育成する上で、この地力と、そこに生える植物の全体量とのバランスを調べながら、育成や伐採を行っています。
**部品: 森作りについて
森林を育てる技術は、人間が環境の遷移を手伝うことで最終的には森を作り出す技術です。環境の遷移(せんい)とは、ある環境条件下での生物群がある一定のパターンで変化していくことをさす言葉です。 一例として、岩場が森になるまでを追って見ましょう。 岩場のくぼみや裂け目などに、砂やつぶて、鳥の糞や小動物の死骸などが堆積して土壌ができると、そこから遷移が始まることがあります。土壌は保水力を持ち、雨水などをためることができます。この水を頼ってコケ類や地衣類が生育し、土壌に有機物が蓄積されていきます。これを分解する土壌微生物や小型の土壌動物も現れ、土壌自体が少しずつ増え、成熟していきます。 ある程度土壌が溜まることで、草本(草のことです)が侵入してくることができます。当初は一年生草本の芽吹きが中心になりますが、これらは根を張り伸ばすことで土壌の層を厚くします。やがて多年生草本が姿を見せ、土壌と草本との量が増えることで、背の高い草による草原が現れます。土壌にはミミズやムカデなどの大型の土壌動物も姿を見せるようになり、陸上には昆虫や鳥が侵入します。 やがて鳥の糞などから木本(樹木です)の種が侵入します。多くの場合ではそれら種のうち、貧しい土地でも育ち風にも強い低木が林を形成します。低木の例としてはツツジ、サザンカ、バラなどがあります。 次いで、低木の陰にてクロマツ、コナラ、ヤマモモといった陽樹が芽吹き、丈を伸ばして陽樹林を形成します。陽樹林は日の光をさえぎるため草原を形作っていた草本は姿を消してゆきます。一方陽樹は草本よりも深く根を下ろすため、土壌層はさらに厚くなり、動物相もより豊富になります。 陽樹林の中は高温多湿となり、林の地面近く(林床)では明るさが不足します。このため陽樹の苗木は生育が遅れ、代わって暗い林床でも成長できるミズナラ、ブナ、シイ、クヌギなどの陰樹が生長します。これらが森林を構成する樹木となることで、陽樹林はすこしずつ陰樹林へと変わってゆき、土壌層はますます豊かになると同時に、森林性の草本が生えるようになります。これを極相(クライマックス)といい、林は極相林となります。 極相林となった森林ではフクロウなど大径木でのみ生育する動物などが現れます。やがてそれら動植物よりなる生態系が大きくなり、数百年の熟成を経てはじめて原生林となります。 こうして出来た森林はわたしたちに無償の恩恵を多く与えてくれます。それは木本植物から得られる木材資源や燃料のほか、水を蓄え、森林から放出される水蒸気が上空で雲を作ることによる降雨であり、湿地において魚を育て、様々な生物がはぐくまれることも含まれます。 また、森林は炭素の貯蔵庫でもあります。森林は、地球温暖化の原因のひとつでもある二酸化炭素を植物体とその代謝物の形で多量に取り込むことで地球の温暖化を抑制しています。 私たちの繁茂は森林育成技術であり、砂漠や荒地から、もっとも豊かな生物多様性を持つとされる落葉広葉樹林を育てることを最終的な目的としています。落葉広葉樹林は冬季または乾季に葉が落ち、春先や雨季の始まりに日が林床に射し込むことで多くの植物が育ち、これら植物を求めて多くの昆虫がやってきます。また落葉広葉樹林には実のなる樹種が多く、その実を求めて多くの動物も訪れます。この落葉広葉樹まで育つことができれば、あとは人の手によらずとも、林は植生遷移により照葉樹林など土地に応じた森林へと変化します。
**部品: 落葉広葉樹林を目指す
繰り返しになりますが、森国版繁茂技術では、砂漠や荒地から始め、もっとも豊かな生物多様性を持つとされる落葉広葉樹林を育てることを最終的な目的としています。 落葉広葉樹林は冬季または乾季に葉が落ち、春先や雨季の始まりに日が林床に射し込むことで多くの植物が育ち、これら植物を求めて多くの昆虫がやってきます。また落葉広葉樹林には実のなる樹種が多く、その実を求めて多くの動物も訪れます。この落葉広葉樹まで育つことができれば、あとは人の手によらずとも、林は植生遷移により照葉樹林など土地に応じた森林へと変化します。 この技術は大きく育成技術と伐採技術、人が森林育成に関わる上での森林育成に関する教育技術、森林所有者の負担を減らす技術、森林から収益を上げる技術に大別されます。
**部品: 概要
一般的に森国では、森の育成において天然更新が主軸におかれています。天然更新とは、森林の造成、保全、管理のほとんどにおいて人為によらず自然の力によってこれを行う育成方法です。これは植林などは行わず、自然に落ち、あるいは鳥類などによって運ばれ休眠状態となっている土中の種子が発芽するのを期待するものです。人間は、種子が発育しやすい環境を造成し必要に応じて、地力を奪うササ類を除去する、間伐によって日照と地力を確保するなど、稚樹の生長を助ける作業を行います。
**部品: 環境の造成
発芽しやすい環境の造成は、おもに土作りと間伐にて行います。多くは人出のかかる大変な作業ですが、放牧中の羊や牛を利用するなどで対応しています。たとえば牛などが歩き回ることは土を耕すのと同等の効果を得られ、稚樹の成長を妨げるササ類などは水分含量が少なく、飼料として高栄養かつ優秀である点から放牧した牛らによって除去が可能です。 砂漠や荒地においては風に強い草本や風除けの瓦礫、稲わらなどを配置し、防風林となる生育の早い樹を育てます。防風林は風によって運ばれる砂を防いだり、草本や稚樹を強い風から守ります。竹林については多感作用の強いソバ類を導入して地下茎を枯らせたのち人力や機械によって刈りこみます。
**部品: ※他感作用(アレロパシー(Allelopathy))
ある種の植物が他の植物の生長を抑える物質を放出したり、あるいは動物や微生物を防いだり、あるいは引き寄せたりする効果の総称です。具体的には、クルミの木やマツの木の根本には雑草が生えにくいこと、アスパラガスの連作障害がアレロパシー作用によるものとして知られています。第七世界人の世界では1937年に植物学者モーリッシュ博士により提唱されました。
**部品: 伐採技術
伐採においては、森林の遷移パターンに従った16の森林遷移モデルを作成、それぞれの森林の状態と作業効率とを勘案した計画的な間伐や下刈を行っています。間伐においては列状間伐が採用され、施業の集約化に貢献しています。また、必要な樹木を伐採する際はより高い位置で行うことで、根株の休眠芽を萌芽させて新たな樹木を育てる(萌芽更新といいます)ようにも配慮します。また、ある程度育った一部の樹木にはこもを巻くなどして木に在住する昆虫の成育を助け、樹齢や樹高が均一にならないようにも工夫がなされています。 これら作業によって、森林はより自然の推移にゆだねた天然生林に近い形になるよう育成されます。
**部品: 列状間伐
選木基準を定めずに単純に列状に間伐する方法。作業効率の向上、選木作業の省力化等による間伐経費の削減に有効です。
**部品: 概要
岩場が草原や低木林を経て、陽樹林や陰樹林になるのには100年単位の時間がかかるといわれています。また、荒地を人手のみで農地として開墾するには多くの手間がかかります。これら環境の遷移を、天然自然の力を主としながら人間の手で手助けすることで大幅に育成期間を短縮するのが、森国の繁茂技術の基本理念になります。 しかしながら、これら技術を継承し、次の世代にても美林・美田を生み育てるには、農林業に親しむ意識を育てることと、次世代の若き芽である農林業技術者育成が欠かせません。
**部品: グリーン・ツーリズムとは
農山漁村地域において自然・文化、農林漁業とのふれ合いや人々との交流を楽しむ、滞在型の余暇活動です。緑豊かな農山漁村が育んできた自然、生活・文化ストックを広く都市の人々に開放し、来訪した国民の方に「ゆとり」や「やすらぎ」のある人間性豊かな農山漁村での余暇活動を楽しんでいただきます。
**部品: 農林技士・農林情報士とは
繁茂技術の農業者への普及指導、および技術の調査研究、普及指導活動の技術・方法に関する調査研究を行う、認定技術者です。彼ら認定技術者の育成においては、いずれ各国に羽ばたき、植物の育成が難しい状況下にても森林や農地作りに対応できるよう、長期的視野をもたせることを最重要視しています。
**部品: 利益作りについて
美林・美田を生育する上で、土地所有者への負担をできるだけ減らすことは育成上、大変重要です。森林や農地が生育するのを人の手で補助する繁茂技術の展開には、農業活動の維持と継続が何より重要であり、活動にかかわる人が生計をある程度立てられる収益を生む仕組みが欠かせません。
**部品: アグロフォレストリーとは
ある土地に生えている樹木または木本植物(果樹・香木・ヤシ類などを含む)と農作物もしくは家畜をほぼ同時期に植栽したり放牧したりする、複合農業システムです。樹木等の成長度合に応じて、農作物を短期的あるいは永久的に栽培、飼育することで、生物資源を常に保有しつつ土地を有効に利用し、継続的に食糧を生産することができます。
*提出書式
大部品: 迷宮発見術 RD:17 評価値:7
-大部品: 迷宮発見行為 RD:17 評価値:7
--部品: 迷宮発見術の概要
--大部品: 世界忍者国版繁茂 RD:16 評価値:6
---大部品: 世界忍者国での人作り RD:3 評価値:3
----部品: 概要
----部品: 農林業保護と収益化の両立
----部品: 分収林制度
---大部品: 森国版繁茂 RD:13 評価値:6
----大部品: 土壌再生能力 RD:3 評価値:3
-----部品: 土地作りについて
-----部品: 森作りについて
-----部品: 落葉広葉樹林を目指す
----大部品: 育成技術と伐採技術 RD:5 評価値:4
-----部品: 概要
-----部品: 環境の造成
-----部品: ※他感作用(アレロパシー(Allelopathy))
-----部品: 伐採技術
-----部品: 列状間伐
----大部品: 人作りについて RD:5 評価値:4
-----部品: 概要
-----部品: グリーン・ツーリズムとは
-----部品: 農林技士・農林情報士とは
-----部品: 利益作りについて
-----部品: アグロフォレストリーとは
部品: 迷宮発見術の概要
偵察術の一種で迷宮を発見する行為に特化した偵察術。長年の研究による「迷宮が発生するとき、その周囲には森の生育が急激に進む」という経験則に則り、迷宮周囲の植生とその地域の植生との差異に着目して迷宮の位置を推測、迷宮を発見する技術である。この技術を用いるには、純粋に植物と土壌に関する知識のみに基づく、森国版繁茂および各国での派生版繁茂技術をあらかじめ学んでいる必要がある。
部品: 概要
世界忍者国では、てーべー技術での教育番組などを用いて農林業について学ぶ必修科目を設け、農林業に親しむ機会をつくると同時に、美林・美田を残す意識の養育に努めています。 また様々な企業、学校などでの課外活動として農林クラブ設立を推進し、認定技術者制度である農業技士、農林情報士の育成を支援しています。 各団体の農林クラブに対しては年に1度、農林技術に関する研究論文、活動レポートを広く求め、優秀なものに「繁茂技術賞」を贈呈し、表彰を行っています。 これら意識の養育については国外向けにおいても取り組まれており、国内においてはグリーン・ツーリズムに協力するよう通達が出ています。 グリーン・ツーリズムにおいてはにゃんばいんでの牽引車交通網「にゃんばす」と連携し、楽しめる啓蒙活動が行われています。
部品: 農林業保護と収益化の両立
世界忍者国では農林業の保護と収益化を両立するため、様々な政策を行っています。・生物資源の探索事業森林における生物資源の探索事業が挙げられます。薬効を持つ未知の生物成分を探索しています。・営林と農業、牧畜の兼業化世界忍者国のアグロフォレストリーにおいては過去牧畜技術を持っていたとされる旧羅幻王国のぱんくすさんとの技術交流なども行われ、山地酪農蹄耕法などの新しい農法が開発されています。・製材/加工の大規模化伐採によって得られる木材の製材所・加工工場を集約し、大規模化することでコストダウンを図っています。また集約された工場から排出される端材は、ファイバーボード(繊維板)やペレット燃料に加工することで更なる収益化が図られています。また、これら端材のうちさらに細かいものは間伐などで林地に残された端材と合わせ、木質バイオマスとして、主に燃料として役立てられています。また、下刈において利用されている牛や羊の代謝物は年少の森林クラブ員らにより集められ、繊維質を煮沸漂白して紙に作り変えられています。この紙で出来たノートは丈夫で文様美しくにおいもないことから、フェアトレード製品として西国人国家などでも一定の評価がなされています。
部品: 分収林制度
森林の土地所有者と造林又は保育を行う者の2者、あるいは、これらに費用負担者を加えた3者で契約を結び、植栽や保育等を行い伐採時に得られた収益を一定の割合で分け合う制度です。 これら事業における収益について、世界忍者国では森林を単一業種の者らによる共有地とすることはせず、森林から出る収益を基に異業種によって構成された組織で森林を保育、収益化する分収林制度を推進しています。これは、共有物であるがゆえにそれぞれが持続不可能な過剰利用をしてしまい、結果的に共倒れを招くパターン(=“囚人のジレンマ”)を防ぎ、個々が賢く自制して持続的に生物資源を利用することを企図して制度化されています。この分収林制度により、世界忍者国では土地所有者・造林と保育を行う者・初期費用を負担する者らがそれぞれ収益を得られる仕組みが構築されています。
部品: 土地作りについて
森林はその土地が持つ地力と、それを吸い上げる植物との調和が取れている状況によって生長します。地力とは、その土地が植物を育てる力をいい、具体的にはその土地にある無機塩類、土に住む小動物や土中の微生物、および植物の死骸からなる有機物類、光と水と空気、温度がその土地にバランスよく含まれているかどうかを指標としています。 第七世界人の世界における19世紀のドイツの科学者フォン・リービッヒ博士は、「植物の育成においては、植物が土中より必要とする栄養素のうち、与えられた量のもっとも少ないものにのみ影響される」とする説を唱えました。この説は「リービッヒの最小律」として知られており、土壌育成における基礎教養として学ばれています。本技術では農地・森林を育成する上で、この地力と、そこに生える植物の全体量とのバランスを調べながら、育成や伐採を行っています。
部品: 森作りについて
森林を育てる技術は、人間が環境の遷移を手伝うことで最終的には森を作り出す技術です。環境の遷移(せんい)とは、ある環境条件下での生物群がある一定のパターンで変化していくことをさす言葉です。 一例として、岩場が森になるまでを追って見ましょう。 岩場のくぼみや裂け目などに、砂やつぶて、鳥の糞や小動物の死骸などが堆積して土壌ができると、そこから遷移が始まることがあります。土壌は保水力を持ち、雨水などをためることができます。この水を頼ってコケ類や地衣類が生育し、土壌に有機物が蓄積されていきます。これを分解する土壌微生物や小型の土壌動物も現れ、土壌自体が少しずつ増え、成熟していきます。 ある程度土壌が溜まることで、草本(草のことです)が侵入してくることができます。当初は一年生草本の芽吹きが中心になりますが、これらは根を張り伸ばすことで土壌の層を厚くします。やがて多年生草本が姿を見せ、土壌と草本との量が増えることで、背の高い草による草原が現れます。土壌にはミミズやムカデなどの大型の土壌動物も姿を見せるようになり、陸上には昆虫や鳥が侵入します。 やがて鳥の糞などから木本(樹木です)の種が侵入します。多くの場合ではそれら種のうち、貧しい土地でも育ち風にも強い低木が林を形成します。低木の例としてはツツジ、サザンカ、バラなどがあります。 次いで、低木の陰にてクロマツ、コナラ、ヤマモモといった陽樹が芽吹き、丈を伸ばして陽樹林を形成します。陽樹林は日の光をさえぎるため草原を形作っていた草本は姿を消してゆきます。一方陽樹は草本よりも深く根を下ろすため、土壌層はさらに厚くなり、動物相もより豊富になります。 陽樹林の中は高温多湿となり、林の地面近く(林床)では明るさが不足します。このため陽樹の苗木は生育が遅れ、代わって暗い林床でも成長できるミズナラ、ブナ、シイ、クヌギなどの陰樹が生長します。これらが森林を構成する樹木となることで、陽樹林はすこしずつ陰樹林へと変わってゆき、土壌層はますます豊かになると同時に、森林性の草本が生えるようになります。これを極相(クライマックス)といい、林は極相林となります。 極相林となった森林ではフクロウなど大径木でのみ生育する動物などが現れます。やがてそれら動植物よりなる生態系が大きくなり、数百年の熟成を経てはじめて原生林となります。 こうして出来た森林はわたしたちに無償の恩恵を多く与えてくれます。それは木本植物から得られる木材資源や燃料のほか、水を蓄え、森林から放出される水蒸気が上空で雲を作ることによる降雨であり、湿地において魚を育て、様々な生物がはぐくまれることも含まれます。 また、森林は炭素の貯蔵庫でもあります。森林は、地球温暖化の原因のひとつでもある二酸化炭素を植物体とその代謝物の形で多量に取り込むことで地球の温暖化を抑制しています。 私たちの繁茂は森林育成技術であり、砂漠や荒地から、もっとも豊かな生物多様性を持つとされる落葉広葉樹林を育てることを最終的な目的としています。落葉広葉樹林は冬季または乾季に葉が落ち、春先や雨季の始まりに日が林床に射し込むことで多くの植物が育ち、これら植物を求めて多くの昆虫がやってきます。また落葉広葉樹林には実のなる樹種が多く、その実を求めて多くの動物も訪れます。この落葉広葉樹まで育つことができれば、あとは人の手によらずとも、林は植生遷移により照葉樹林など土地に応じた森林へと変化します。
部品: 落葉広葉樹林を目指す
繰り返しになりますが、森国版繁茂技術では、砂漠や荒地から始め、もっとも豊かな生物多様性を持つとされる落葉広葉樹林を育てることを最終的な目的としています。 落葉広葉樹林は冬季または乾季に葉が落ち、春先や雨季の始まりに日が林床に射し込むことで多くの植物が育ち、これら植物を求めて多くの昆虫がやってきます。また落葉広葉樹林には実のなる樹種が多く、その実を求めて多くの動物も訪れます。この落葉広葉樹まで育つことができれば、あとは人の手によらずとも、林は植生遷移により照葉樹林など土地に応じた森林へと変化します。 この技術は大きく育成技術と伐採技術、人が森林育成に関わる上での森林育成に関する教育技術、森林所有者の負担を減らす技術、森林から収益を上げる技術に大別されます。
部品: 概要
一般的に森国では、森の育成において天然更新が主軸におかれています。天然更新とは、森林の造成、保全、管理のほとんどにおいて人為によらず自然の力によってこれを行う育成方法です。これは植林などは行わず、自然に落ち、あるいは鳥類などによって運ばれ休眠状態となっている土中の種子が発芽するのを期待するものです。人間は、種子が発育しやすい環境を造成し必要に応じて、地力を奪うササ類を除去する、間伐によって日照と地力を確保するなど、稚樹の生長を助ける作業を行います。
部品: 環境の造成
発芽しやすい環境の造成は、おもに土作りと間伐にて行います。多くは人出のかかる大変な作業ですが、放牧中の羊や牛を利用するなどで対応しています。たとえば牛などが歩き回ることは土を耕すのと同等の効果を得られ、稚樹の成長を妨げるササ類などは水分含量が少なく、飼料として高栄養かつ優秀である点から放牧した牛らによって除去が可能です。 砂漠や荒地においては風に強い草本や風除けの瓦礫、稲わらなどを配置し、防風林となる生育の早い樹を育てます。防風林は風によって運ばれる砂を防いだり、草本や稚樹を強い風から守ります。竹林については多感作用の強いソバ類を導入して地下茎を枯らせたのち人力や機械によって刈りこみます。
部品: ※他感作用(アレロパシー(Allelopathy))
ある種の植物が他の植物の生長を抑える物質を放出したり、あるいは動物や微生物を防いだり、あるいは引き寄せたりする効果の総称です。具体的には、クルミの木やマツの木の根本には雑草が生えにくいこと、アスパラガスの連作障害がアレロパシー作用によるものとして知られています。第七世界人の世界では1937年に植物学者モーリッシュ博士により提唱されました。
部品: 伐採技術
伐採においては、森林の遷移パターンに従った16の森林遷移モデルを作成、それぞれの森林の状態と作業効率とを勘案した計画的な間伐や下刈を行っています。間伐においては列状間伐が採用され、施業の集約化に貢献しています。また、必要な樹木を伐採する際はより高い位置で行うことで、根株の休眠芽を萌芽させて新たな樹木を育てる(萌芽更新といいます)ようにも配慮します。また、ある程度育った一部の樹木にはこもを巻くなどして木に在住する昆虫の成育を助け、樹齢や樹高が均一にならないようにも工夫がなされています。 これら作業によって、森林はより自然の推移にゆだねた天然生林に近い形になるよう育成されます。
部品: 列状間伐
選木基準を定めずに単純に列状に間伐する方法。作業効率の向上、選木作業の省力化等による間伐経費の削減に有効です。
部品: 概要
岩場が草原や低木林を経て、陽樹林や陰樹林になるのには100年単位の時間がかかるといわれています。また、荒地を人手のみで農地として開墾するには多くの手間がかかります。これら環境の遷移を、天然自然の力を主としながら人間の手で手助けすることで大幅に育成期間を短縮するのが、森国の繁茂技術の基本理念になります。 しかしながら、これら技術を継承し、次の世代にても美林・美田を生み育てるには、農林業に親しむ意識を育てることと、次世代の若き芽である農林業技術者育成が欠かせません。
部品: グリーン・ツーリズムとは
農山漁村地域において自然・文化、農林漁業とのふれ合いや人々との交流を楽しむ、滞在型の余暇活動です。緑豊かな農山漁村が育んできた自然、生活・文化ストックを広く都市の人々に開放し、来訪した国民の方に「ゆとり」や「やすらぎ」のある人間性豊かな農山漁村での余暇活動を楽しんでいただきます。
部品: 農林技士・農林情報士とは
繁茂技術の農業者への普及指導、および技術の調査研究、普及指導活動の技術・方法に関する調査研究を行う、認定技術者です。彼ら認定技術者の育成においては、いずれ各国に羽ばたき、植物の育成が難しい状況下にても森林や農地作りに対応できるよう、長期的視野をもたせることを最重要視しています。
部品: 利益作りについて
美林・美田を生育する上で、土地所有者への負担をできるだけ減らすことは育成上、大変重要です。森林や農地が生育するのを人の手で補助する繁茂技術の展開には、農業活動の維持と継続が何より重要であり、活動にかかわる人が生計をある程度立てられる収益を生む仕組みが欠かせません。
部品: アグロフォレストリーとは
ある土地に生えている樹木または木本植物(果樹・香木・ヤシ類などを含む)と農作物もしくは家畜をほぼ同時期に植栽したり放牧したりする、複合農業システムです。樹木等の成長度合に応じて、農作物を短期的あるいは永久的に栽培、飼育することで、生物資源を常に保有しつつ土地を有効に利用し、継続的に食糧を生産することができます。
*インポート用定義データ
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"title": "世界忍者国での人作り",
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{ "id": 129203,
"title": "概要",
"description": " 世界忍者国では、てーべー技術での教育番組などを用いて農林業について学ぶ必修科目を設け、農林業に親しむ機会をつくると同時に、美林・美田を残す意識の養育に努めています。 また様々な企業、学校などでの課外活動として農林クラブ設立を推進し、認定技術者制度である農業技士、農林情報士の育成を支援しています。 各団体の農林クラブに対しては年に1度、農林技術に関する研究論文、活動レポートを広く求め、優秀なものに「繁茂技術賞」を贈呈し、表彰を行っています。 これら意識の養育については国外向けにおいても取り組まれており、国内においてはグリーン・ツーリズムに協力するよう通達が出ています。 グリーン・ツーリズムにおいてはにゃんばいんでの牽引車交通網「にゃんばす」と連携し、楽しめる啓蒙活動が行われています。",
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"title": "農林業保護と収益化の両立",
"description": " 世界忍者国では農林業の保護と収益化を両立するため、様々な政策を行っています。・生物資源の探索事業森林における生物資源の探索事業が挙げられます。薬効を持つ未知の生物成分を探索しています。・営林と農業、牧畜の兼業化世界忍者国のアグロフォレストリーにおいては過去牧畜技術を持っていたとされる旧羅幻王国のぱんくすさんとの技術交流なども行われ、山地酪農蹄耕法などの新しい農法が開発されています。・製材/加工の大規模化伐採によって得られる木材の製材所・加工工場を集約し、大規模化することでコストダウンを図っています。また集約された工場から排出される端材は、ファイバーボード(繊維板)やペレット燃料に加工することで更なる収益化が図られています。また、これら端材のうちさらに細かいものは間伐などで林地に残された端材と合わせ、木質バイオマスとして、主に燃料として役立てられています。また、下刈において利用されている牛や羊の代謝物は年少の森林クラブ員らにより集められ、繊維質を煮沸漂白して紙に作り変えられています。この紙で出来たノートは丈夫で文様美しくにおいもないことから、フェアトレード製品として西国人国家などでも一定の評価がなされています。",
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"title": "分収林制度",
"description": "森林の土地所有者と造林又は保育を行う者の2者、あるいは、これらに費用負担者を加えた3者で契約を結び、植栽や保育等を行い伐採時に得られた収益を一定の割合で分け合う制度です。 これら事業における収益について、世界忍者国では森林を単一業種の者らによる共有地とすることはせず、森林から出る収益を基に異業種によって構成された組織で森林を保育、収益化する分収林制度を推進しています。これは、共有物であるがゆえにそれぞれが持続不可能な過剰利用をしてしまい、結果的に共倒れを招くパターン(=“囚人のジレンマ”)を防ぎ、個々が賢く自制して持続的に生物資源を利用することを企図して制度化されています。この分収林制度により、世界忍者国では土地所有者・造林と保育を行う者・初期費用を負担する者らがそれぞれ収益を得られる仕組みが構築されています。",
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"title": "森国版繁茂",
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"title": "土壌再生能力",
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"title": "土地作りについて",
"description": " 森林はその土地が持つ地力と、それを吸い上げる植物との調和が取れている状況によって生長します。地力とは、その土地が植物を育てる力をいい、具体的にはその土地にある無機塩類、土に住む小動物や土中の微生物、および植物の死骸からなる有機物類、光と水と空気、温度がその土地にバランスよく含まれているかどうかを指標としています。 第七世界人の世界における19世紀のドイツの科学者フォン・リービッヒ博士は、「植物の育成においては、植物が土中より必要とする栄養素のうち、与えられた量のもっとも少ないものにのみ影響される」とする説を唱えました。この説は「リービッヒの最小律」として知られており、土壌育成における基礎教養として学ばれています。本技術では農地・森林を育成する上で、この地力と、そこに生える植物の全体量とのバランスを調べながら、育成や伐採を行っています。",
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"title": "森作りについて",
"description": "森林を育てる技術は、人間が環境の遷移を手伝うことで最終的には森を作り出す技術です。環境の遷移(せんい)とは、ある環境条件下での生物群がある一定のパターンで変化していくことをさす言葉です。 一例として、岩場が森になるまでを追って見ましょう。 岩場のくぼみや裂け目などに、砂やつぶて、鳥の糞や小動物の死骸などが堆積して土壌ができると、そこから遷移が始まることがあります。土壌は保水力を持ち、雨水などをためることができます。この水を頼ってコケ類や地衣類が生育し、土壌に有機物が蓄積されていきます。これを分解する土壌微生物や小型の土壌動物も現れ、土壌自体が少しずつ増え、成熟していきます。 ある程度土壌が溜まることで、草本(草のことです)が侵入してくることができます。当初は一年生草本の芽吹きが中心になりますが、これらは根を張り伸ばすことで土壌の層を厚くします。やがて多年生草本が姿を見せ、土壌と草本との量が増えることで、背の高い草による草原が現れます。土壌にはミミズやムカデなどの大型の土壌動物も姿を見せるようになり、陸上には昆虫や鳥が侵入します。 やがて鳥の糞などから木本(樹木です)の種が侵入します。多くの場合ではそれら種のうち、貧しい土地でも育ち風にも強い低木が林を形成します。低木の例としてはツツジ、サザンカ、バラなどがあります。 次いで、低木の陰にてクロマツ、コナラ、ヤマモモといった陽樹が芽吹き、丈を伸ばして陽樹林を形成します。陽樹林は日の光をさえぎるため草原を形作っていた草本は姿を消してゆきます。一方陽樹は草本よりも深く根を下ろすため、土壌層はさらに厚くなり、動物相もより豊富になります。 陽樹林の中は高温多湿となり、林の地面近く(林床)では明るさが不足します。このため陽樹の苗木は生育が遅れ、代わって暗い林床でも成長できるミズナラ、ブナ、シイ、クヌギなどの陰樹が生長します。これらが森林を構成する樹木となることで、陽樹林はすこしずつ陰樹林へと変わってゆき、土壌層はますます豊かになると同時に、森林性の草本が生えるようになります。これを極相(クライマックス)といい、林は極相林となります。 極相林となった森林ではフクロウなど大径木でのみ生育する動物などが現れます。やがてそれら動植物よりなる生態系が大きくなり、数百年の熟成を経てはじめて原生林となります。 こうして出来た森林はわたしたちに無償の恩恵を多く与えてくれます。それは木本植物から得られる木材資源や燃料のほか、水を蓄え、森林から放出される水蒸気が上空で雲を作ることによる降雨であり、湿地において魚を育て、様々な生物がはぐくまれることも含まれます。 また、森林は炭素の貯蔵庫でもあります。森林は、地球温暖化の原因のひとつでもある二酸化炭素を植物体とその代謝物の形で多量に取り込むことで地球の温暖化を抑制しています。 私たちの繁茂は森林育成技術であり、砂漠や荒地から、もっとも豊かな生物多様性を持つとされる落葉広葉樹林を育てることを最終的な目的としています。落葉広葉樹林は冬季または乾季に葉が落ち、春先や雨季の始まりに日が林床に射し込むことで多くの植物が育ち、これら植物を求めて多くの昆虫がやってきます。また落葉広葉樹林には実のなる樹種が多く、その実を求めて多くの動物も訪れます。この落葉広葉樹まで育つことができれば、あとは人の手によらずとも、林は植生遷移により照葉樹林など土地に応じた森林へと変化します。",
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"title": "落葉広葉樹林を目指す",
"description": " 繰り返しになりますが、森国版繁茂技術では、砂漠や荒地から始め、もっとも豊かな生物多様性を持つとされる落葉広葉樹林を育てることを最終的な目的としています。 落葉広葉樹林は冬季または乾季に葉が落ち、春先や雨季の始まりに日が林床に射し込むことで多くの植物が育ち、これら植物を求めて多くの昆虫がやってきます。また落葉広葉樹林には実のなる樹種が多く、その実を求めて多くの動物も訪れます。この落葉広葉樹まで育つことができれば、あとは人の手によらずとも、林は植生遷移により照葉樹林など土地に応じた森林へと変化します。 この技術は大きく育成技術と伐採技術、人が森林育成に関わる上での森林育成に関する教育技術、森林所有者の負担を減らす技術、森林から収益を上げる技術に大別されます。",
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"title": "育成技術と伐採技術",
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"description": " 一般的に森国では、森の育成において天然更新が主軸におかれています。天然更新とは、森林の造成、保全、管理のほとんどにおいて人為によらず自然の力によってこれを行う育成方法です。これは植林などは行わず、自然に落ち、あるいは鳥類などによって運ばれ休眠状態となっている土中の種子が発芽するのを期待するものです。人間は、種子が発育しやすい環境を造成し必要に応じて、地力を奪うササ類を除去する、間伐によって日照と地力を確保するなど、稚樹の生長を助ける作業を行います。",
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"description": " 発芽しやすい環境の造成は、おもに土作りと間伐にて行います。多くは人出のかかる大変な作業ですが、放牧中の羊や牛を利用するなどで対応しています。たとえば牛などが歩き回ることは土を耕すのと同等の効果を得られ、稚樹の成長を妨げるササ類などは水分含量が少なく、飼料として高栄養かつ優秀である点から放牧した牛らによって除去が可能です。 砂漠や荒地においては風に強い草本や風除けの瓦礫、稲わらなどを配置し、防風林となる生育の早い樹を育てます。防風林は風によって運ばれる砂を防いだり、草本や稚樹を強い風から守ります。竹林については多感作用の強いソバ類を導入して地下茎を枯らせたのち人力や機械によって刈りこみます。",
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"title": "※他感作用(アレロパシー(Allelopathy))",
"description": "ある種の植物が他の植物の生長を抑える物質を放出したり、あるいは動物や微生物を防いだり、あるいは引き寄せたりする効果の総称です。具体的には、クルミの木やマツの木の根本には雑草が生えにくいこと、アスパラガスの連作障害がアレロパシー作用によるものとして知られています。第七世界人の世界では1937年に植物学者モーリッシュ博士により提唱されました。",
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"title": "伐採技術",
"description": "伐採においては、森林の遷移パターンに従った16の森林遷移モデルを作成、それぞれの森林の状態と作業効率とを勘案した計画的な間伐や下刈を行っています。間伐においては列状間伐が採用され、施業の集約化に貢献しています。また、必要な樹木を伐採する際はより高い位置で行うことで、根株の休眠芽を萌芽させて新たな樹木を育てる(萌芽更新といいます)ようにも配慮します。また、ある程度育った一部の樹木にはこもを巻くなどして木に在住する昆虫の成育を助け、樹齢や樹高が均一にならないようにも工夫がなされています。 これら作業によって、森林はより自然の推移にゆだねた天然生林に近い形になるよう育成されます。",
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"title": "列状間伐",
"description": "選木基準を定めずに単純に列状に間伐する方法。作業効率の向上、選木作業の省力化等による間伐経費の削減に有効です。",
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"description": " 岩場が草原や低木林を経て、陽樹林や陰樹林になるのには100年単位の時間がかかるといわれています。また、荒地を人手のみで農地として開墾するには多くの手間がかかります。これら環境の遷移を、天然自然の力を主としながら人間の手で手助けすることで大幅に育成期間を短縮するのが、森国の繁茂技術の基本理念になります。 しかしながら、これら技術を継承し、次の世代にても美林・美田を生み育てるには、農林業に親しむ意識を育てることと、次世代の若き芽である農林業技術者育成が欠かせません。",
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"title": "グリーン・ツーリズムとは",
"description": " 農山漁村地域において自然・文化、農林漁業とのふれ合いや人々との交流を楽しむ、滞在型の余暇活動です。緑豊かな農山漁村が育んできた自然、生活・文化ストックを広く都市の人々に開放し、来訪した国民の方に「ゆとり」や「やすらぎ」のある人間性豊かな農山漁村での余暇活動を楽しんでいただきます。",
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"title": "農林技士・農林情報士とは",
"description": " 繁茂技術の農業者への普及指導、および技術の調査研究、普及指導活動の技術・方法に関する調査研究を行う、認定技術者です。彼ら認定技術者の育成においては、いずれ各国に羽ばたき、植物の育成が難しい状況下にても森林や農地作りに対応できるよう、長期的視野をもたせることを最重要視しています。",
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"title": "利益作りについて",
"description": " 美林・美田を生育する上で、土地所有者への負担をできるだけ減らすことは育成上、大変重要です。森林や農地が生育するのを人の手で補助する繁茂技術の展開には、農業活動の維持と継続が何より重要であり、活動にかかわる人が生計をある程度立てられる収益を生む仕組みが欠かせません。",
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"title": "アグロフォレストリーとは",
"description": " ある土地に生えている樹木または木本植物(果樹・香木・ヤシ類などを含む)と農作物もしくは家畜をほぼ同時期に植栽したり放牧したりする、複合農業システムです。樹木等の成長度合に応じて、農作物を短期的あるいは永久的に栽培、飼育することで、生物資源を常に保有しつつ土地を有効に利用し、継続的に食糧を生産することができます。",
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